極悪囚人が収容された「アルカトラズ島監獄」に上陸する
アメリカ

カリフォルニア州のサンフランシスコ湾内には、1963年までアメリカ史上最も有名な連邦刑務所がありました。

それがアルカトラズ島(別名ザ・ロック)。鉄壁の牢獄と呼ばれたその刑務所にはイタリア系マフィアで有名なル・カポネなどの極悪囚人たちが収容され、世界中にアルカトラズ監獄の名を轟かせることになります。

今では博物館として一般公開され、人気の観光スポットとなっています。そんなアルカトラズ島をご紹介します。

アルカトラズ島への行き方


アルカトラズ監獄(別名ザ・ロック)はサンフランシスコから2.4kmのところに浮かぶ小島です。

アルカトラズ島へは、サンフランシスコ市にあるピア33から、アルカトラズ・クルーズ社の運航するフェリーに乗ります。

フェリーは毎日午前9時から30分ごとに出航していますが、観光シーズンは大変込み合い、当日ではチケットが取れないこともあります。ウェブサイトで事前にチケット購入することをお勧めします。

脱獄不可能の監獄と呼ばれた所以


そもそも、なぜアルカトラズ監獄は脱獄不可能と言われたのでしょうか。

海上の小島に作られている!

小島の岩盤に建てたので建物がとても頑丈で、地下を掘って逃げる事が困難でした。

海水温が低い!

カリフォルニア海流と言う寒流が湾内に流れ込み、水温が極端に低いと言われています。

海流が早い!

陸地までの距離は2.4Kmですので、泳ぎきれない距離ではありません。しかし、この辺りは海流が乱される状態になる 「三角波」と言う、泳ぐことが難しい波の状態になっています。

危険なサメが遊泳している!!

複雑な海流の影響でプランクトンが大量発生。それを狙った魚も多く、サメもこの辺りを遊泳しています。

脱獄不可能の監獄アルカトラズ島は1972年、国立レクリエーション地域となり、観光客に公開されるようになりました。

フェリーに乗って上陸!!


フェリーから見たサンフランシスコの景色はとても美しいのですが……

島に近づくと……殺伐としており、おどろおどろしい感じさえします。

これが……アルカトラズ監獄です。

侵入・脱獄が世界一難しいと言われたアルカトラズ島へ上陸です。

地獄の監獄へ潜入!

堀の中の生活とは?


監獄の中に入ってみましょう。

貸し出しの音声ガイダンスを聞きながら、施設内を自由に見学します。日本語のガイダンスもありますので入口で「ジャパニーズ」と申し出でください。

アルカトラズ監獄は、600近くの監房がありましたが、収容されていた囚人は、常時260人から275人程度でした。

実は、1934年~1963年までの間に、塀の外へ脱出した囚人が36人います。23名は再逮捕・6名は射殺・2名は溺死・5名は行方不明となっているのです。

囚人達が起こした殺人事件も8件程ありました。5名が自殺し、15名が自然死となっています。遺体安置所はありましたが、検死などは行われていません。

クリント・イーストウッド主演「アルカトラズからの脱出」という映画は、1946年3月に起きた脱獄事件を題材に製作されたものです。

アル・カポネなどのギャングたちもこの島に送られてきて、服役しました。

広いこの部屋は食事をするダイニングルームです。壁一面に当時の写真や資料が展示されています。

こちらは面会室です。

面会室側から撮影したものです。極悪囚人たちも、このように面会したのでしょう。

監房は3階建てになっており、1人1監房となっています。

こちらは看守が住んでいた建物です。

劣化が激しいので中に入る事は出来ません。

アルカトラズ監獄から見るサンフランシスコの街は、とても綺麗で光り輝いて見えます。

こんなに近い距離にあっても、脱獄することが難しいと言われたアルカトラズ監獄。

暗く冷たい鉄格子、プライベートなどない丸見えの監房、血なまぐさい囚人達。歴史を学ぶには、とても勉強になる場所です。

アルカトラズ島
公式HPはこちら

この記事を書いた人

ホップキンズ江美

ホップキンズ江美アメリカ・アウトロー史研究家、ライター

アメリカ開拓時代のアウトロー、マット・ワーナーがサインした壁画を偶然発見した事から、西部アウトロー史に興味を持ち調査をしています。日焼けイヤ!虫嫌いなのに…荒野の中を元気に探検!! 自分の目で見た事、経験した事のみが真実だ!!との信条から、気になる事は自分自身で確かめるを実践。好奇心旺盛でワクワクする事が大好きです。

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