中国にある「世界の窓」で世界一周してきた
中国

香港の隣にある中国の深センには、簡単に世界遺産巡りができる場所があります。それが、世界遺産のレプリカを見て楽しめるテーマパーク「世界の窓」です。

マレーシア人の友達夫婦と一緒に中国・香港の旅を楽しんだ際、「世界の窓」に立ち寄ることができました。その様子や、行き帰りの道中で感じた文化の違いなど、興味深く感じたことをレポートします。

マレーシア人と行った中国、香港旅行

マレーシア在住の私たち夫婦は、マレーシア人の友人と旅行する機会が多いです。以前、中国と香港合わせて10日間の旅を一緒にした経験があります。

旅行の計画は彼らにお任せし、私たちはついて行くのみ、という比較的楽な旅行でした。メンバーはマレーシア人2人、日本人5人です。その旅行のうち3日間、深センに滞在しました。

中国の深センは香港と陸続きになっています。深センというと、あまりピンと来ない人も多いようですが、著しい経済発展を遂げている大都市です。

中国に住む外国人は「コンピューター関連のものは香港で、コンピューターのアクセサリ関連は深センで」ということをモットーにする人が多いそうです。

というのも、精密機械は高くても香港で買う方が性能が良く、スマホケースなどのアクセサリー類は深センの方が色々な種類があってオススメなのだそうです。私たちもiPadカバーを買いその後1年ほど使用しました。

マレーシア人の友達も買い物をとても楽しんでいました。彼らはコンピューター関連だけでなく、フェイスマスク、服なども買っていました。足のマッサージも楽しみました。

「世界の窓」とは?

ショッピングも楽しかったのですが、私たちには行きたい場所がありました。それが「世界の窓」です。そこは、世界中で有名な街並みや世界遺産のミニチュア模型を集めた場所です。

ミニチュアですが、世界遺産を見に行った気分になれるそうで一度行きたいと思っていました。特に世界遺産が大好きな夫が強く希望していたので、友人にお願いして予定の中に組み込んでもらいました。

残念なことに当日は雨だったので、ひとまず買い物をすることに。友達はどことなく嬉しそうな様子です。午後になって雨が止み、やっと「世界の窓」へ。友達も付き合ってくれます。

駅を降りると、駅自体がルーブル美術館のレプリカになっていました。いきなり期待が膨らみます。

チケットを買って中に入ります。場内はエッフェル塔を中心に、ユーラシア大陸(ヨーロッパ、アジア、中東)、アフリカ大陸、アメリカ大陸と行った具合にエリアが分かれています。

ごちゃごちゃと入り混じっている部分もありましたが、基本的にはエリアごとにその地域の有名な建物や世界遺産が再現されていました。

おおっ!と思った場所は?


場内に入っていきなり目を引いたのがバビロニア王国のイシュタル門です。かなり大きく、青いタイルなど丁寧に再現されていたので、みんなのテンションが一気に上がり記念写真を撮りました。

パークに入っていきなり、思ってもいなかったクオリティーの高さに足取りも軽くなります。

ピラミッドとスフィンクス

ラシュモア山

エジプトのピラミッドを再現した場所、4人の大統領の彫刻を施したラシュモア山などもかなりの見ごたえがありました。特にラシュモア山はちゃんと山のような場所にそびえ立っていたので、本格的でした。

フランスの凱旋門も、かなりの大きさでした。よく見ると銃弾の跡のようなものまで再現されていました。

細かい作りです。みんなで集合写真を撮ったりしてハシャギます。

ここで1つハプニングが! 夫がカメラのレンズカバーをフランスの凱旋門付近で無くしてしまったのです。みんなには先に行ってもらい、行った道を引き返して探しましたが、いくら探しても見つかりませんでした。

テンションが高かった夫のテンションが一気に下がります。

少し、残念感がある場所は?

進んで行くにつれ、細かいところまで丁寧に再現されているものや、ある程度大きくて見ごたえがあるものとは反対に、適当に作られたように見えるものもありました。

例えばピサの斜塔は少し大きめのミニチュアという感じの作りでした。

でも、ピサの斜塔の上にガリレオがいるという、細かさは面白いなと思いました。

ロンドンの街並みを再現したエリアもミニチュアのような作りで、どこかの庭に飾ってありそうな雰囲気がただよっていました。

ナイアガラの滝は結構大きなスケールだったのですが、流れ落ちる水の量が少なく、ちょろちょろと流れている程度でした。

ここを一番楽しみにしていたので、ちょっとがっかりしました。ただ調べてみると、勢いよく水が落ちている日もあるとのこと。勢いよく流れ落ちるナイアガラの滝を見るためには、タイミングも必要なようです。

大きな敷地内に世界遺産を寄せ集めているのですから、その全てを再現するためには、丁寧に作るところと、手を抜くところのバランスが必要だったのかもしれません。自分が楽しみにしていたスポットがたまたま適当な場所だった時はがっかりしますが……。

注目の日本エリアは?

注目なのはやはり日本エリアです。植えている植物や置かれている石など、日本の雰囲気を出すように頑張っている様子が伝わってくるようなエリアでした。

日本というと世界的にも有名なシンボルが富士山! 何と言っても日本エリアでは富士山がデンと出迎えてくれました。

ただ、私にはせっかくの富士山が、コンクリートで塗り固められた白い塊に見えたので、「本当の富士山はこんなんじゃない!」と、つい思ってしまいました。

もしかしたら、エジプト人がピラミッドを見たら、同じように感じるのかもしれません。その国の人が自分の国のエリアを見て満足するかどうかは、謎だと思います。

やっぱり中国だなと感じてしまった場所は?


ところどころに、かなり派手なイルミネーションやカラフルな装飾がありました。例えば、オランダのエリアの風車の周りには、カラフルな風ぐるまが大量に植え込まれていました。

多分、風車の周りに咲いているチューリップを再現したかったのだと思います。私はこれが生花だったらいいのにと、つい思ってしまいました。

そして、パークの中心に位置する場所にあるエッフェル塔。そのエッフェル塔もなんと、カラフルな風車で飾り付けられていて、大きく「世界の窓」と中国語で書かれていました。

エッフェル塔は夜になるとライトアップされます。せっかくのエッフェル塔が、装飾によってかけ離れたものになってしまっていると思いました(と言っても、本物を実際に見たことはないのですが)。

エッフェル塔には階段のほかエレベーターがついていて、楽に登ることができます。上からパークを眺めると下から見た景色とはまた違い、パークの全体像が見えて面白かったです。高所恐怖症でなければ楽しめると思います。

マレーシア人の友達の反応は?

初めのうちはたくさん写真を撮ったりして、とても楽しそうにしていました。でも、時間が進むにつれて疲れてきてしまったようです。

「私たちはいいから、あなたたちだけで行っておいで」と言われる場面もありました。大きなテーマパークを半日かけて歩きながら見て回るという観光方法には、あまり慣れていないのかなと感じました。

世界の窓から滞在先まで、買い物をしながら帰った時には楽しそうだったので、買い物をしたり、美味しいものを食べたりという旅行スタイルの方が合っていたようです。

意外と楽しめました


小雨が降ったり止んだりが繰り返す悪天候だったためか人が少なく、そのぶんゆっくりと見ることができました。

力を入れている部分と、手を抜いている部分に分かれていたとはいえ、見ごたえのある場所でした。むしろツッコミどころがたくさんあったので、面白かったのかもしれません。

何と言っても世界中の有名な場所を全部一度に見るなんて絶対にできないことなので、作り物であったとはいえ制覇できて嬉しかったです。

また行きたいかと聞かれるとちょっと悩みますが、一度行ってみてよかったと思います。快く私たちに付き合ってもらった友人に感謝でした。

深セン 世界の窓
9037 Shennan Ave, HuaQiaoCheng, Nanshan Qu, Shenzhen Shi, Guangdong Sheng
公式HPはこちら

この記事を書いた人

yazu

yazu

九州出身です。 今はマレーシアに住んで数年になります。旅行も大好きでマレーシアを拠点に、東南アジア周辺の旅行にもよく出かけます。 マレーシアで、夫と共に、発展途上国ならではの思いがけないハプニング満載の生活を送っています。そんなことをしていたら、段々たくましくなってきました。東南アジア旅行では、いろいろな文化の違い、食事、地元の人との出会いを楽しんでいます。 そんな中で、自分たちが経験したこと、感じたことを記事にしたいと思います。だれかに楽しんでもらえたら嬉しいです。

    チャンネル

    チャンネルをもっと見る