2025年は巳年ですね。巳年におすすめ参拝スポットは、弁財天をお祀りしている神社仏閣です。ネットでも「日本三大弁財天」「五大弁財天」という名目で、全国各地、有名どころの弁天様が紹介されていますよね。
でも・・・そんな有名どころは参拝客も多いので、静かにお参りするのは難しいかもしれませんね。特に世界中から観光客が集まる京都であればなおのこと。そんなわけで今回は、京都通好みの「穴場」弁財天パワースポットを5箇所ご紹介します!
①六波羅蜜寺の2つの弁財天
弁財天は七福神の中の一柱の神様でもあります。七福神参り愛好家もいらっしゃると思うのですが、実は京都が七福神参りの発祥の地。「都七福神めぐり」と呼ばれ、特に毎月7日の御縁日には京都市内の7つの寺社をお参りする方も多いそうです。
都七福神めぐりの1つが清水寺や建仁寺にほど近い「六波羅蜜寺」の福寿弁財天です。名前からして開運度が高そう。六波羅蜜寺は10世紀に建立された由緒あるお寺で、「六波羅蜜」とはこの世に生きながら悟りの境地を目指す6つの修行を意味します。
そんな六波羅蜜寺の福寿弁財天は、まばゆく黄金色に輝くインド風のお姿。和風のお顔立ちの弁財天というよりかは、元々のインドの女神・サラスヴァティーを彷彿とさせるお姿で、「福徳自在・金運成就・技芸円満」のご神徳を授けてくださると言われています。和風の顔立ちの弁財天とはまた趣がことなるので、興味深いところですね。
そして、六波羅蜜寺にはもう一つ、弁天様がいらっしゃるので要チェック! 福寿弁財天から本殿を挟んだ反対側にある「銭洗い弁財天」のお参りもお忘れなきよう。
金運にご利益のあるといわれるお水を柄杓ですくい、3回に分けてお金を洗います。洗ったお金は種銭として、使わずに貯めておくのが良いとか。さらに「福徳がま口」は金運を上げたい方にオススメのお守りです。
●六波羅蜜寺
京都市東山区ロクロ町81-1
②九頭龍銭洗弁財天(本圀寺内)
次の弁財天は京都中心部から少し離れた、山科の琵琶湖疎水エリアにあります。地下鉄東西線の御陵(みささぎ)駅2番出口から徒歩で10~15分ほどです。
琵琶湖疎水にまたがる正嫡橋を渡った先にある、本圀寺を目指しましょう。
日蓮宗の大本山ということもあり、大変由緒あるお寺ですが、境内の山側にひときわ金色に輝く龍があなたを待っています。
これこそが、八大龍王の金運・財運を高めるパワーを持つ「九頭龍銭洗弁財天」。弁財天を祀った神社ですが、龍神スポットでもあり龍神好きのあいだでは話題のパワースポットでもあります。
山科エリアは土地自体が京都のパワースポットといっても過言ではないほど。駅名の御陵は、天皇のお墓を意味し、実際に近くには天智天皇が眠っています。過去にご紹介した「日向大神宮」も山科エリアにある神社です。詳しくは下記をお読みいただけますと幸いです!
『パワースポットマニアが本当は教えたくないお気に入りの京都のお伊勢さん「日向大神宮」』
話を戻して九頭龍銭洗弁財天ですが、筆者が一番エネルギーを感じたのがご神体の金龍から注がれる御霊水です。混じりっけのない清らかな霊水は太古よりこの地に宿る八大龍王の神通力なのだとか。
この御霊水でお金を洗い、寺務所でいただく浄財袋に入れてお守りにするのが良いそうなのですが、場合によっては袋が売り切れてしまっていることもあるので、その場合は浄罪を種銭として大切に持っているだけでも良いでしょう。
●本圀寺
京都市山科区御陵大岩6
③白雲神社(京都御苑内)
京都穴場弁財天、三つ目の場所は京都市のど真ん中、京都御苑にひっそり鎮座する白雲(しらくも)神社です。
京都御苑は現在でこそ環境省管轄の公園ということで憩いの場所になっていますが、本来ならば帝が住う御所と周辺の公家の邸宅街。京都中枢の跡地でもあるのです。日本に限らず東洋において、権力者が住む土地は風水的な要素も考慮されているのか、基本的に土地の気が良いパワースポット。京都御苑も例に漏れません。
そんな京都御苑の中には天皇家・公家ゆかりの神社が今でも残されており、こちらの白雲神社は西園寺家ゆかりの「御所の弁天さん」として知られています。
ご祭神は妙音弁財天(市杵島姫命)。西園寺家は琵琶の宗家でもあり、文化事業にも貢献した政治家を多数輩出したことから、弁財天を大事にしてきたことがわかりますね。
弁財天は金運財運だけではなく、芸能・技芸の神様でもあるので、アーティストとして成功したい方にもオススメの神社です。
土地柄と歴史から華やかなイメージを抱きがちですが、実際にお参りしてみると「ひっそり佇む」という表現がぴったりの慎ましやかなたたずまい。とはいえやはり宮宅の神社ですから、凜とした品のある雰囲気もあり、自ずと背筋が伸びる心地がしました。
さらに境内の「御所のへそ石」と呼ばれる薬師石も必見です。石を撫でてから体の悪い部分をさすると効験があるのだとか。
●白雲神社
京都府京都市上京区京都御苑
④青龍妙音弁財天(出町柳)
御所の弁天様と同じ妙音弁財天を祀る神社が出町柳駅付近にもう一社、その名も「青龍妙音弁財天」(通称・出町妙音堂)です。こちらも先述の御所にある白雲神社と同様、西園寺家ゆかりの弁天様となります。
ご本尊は青龍明音弁財天の霊像。鎌倉時代、西園寺家の息女が天皇へ輿入れする際に持参したそうです。技芸上達、福徳円満のご利益を授かることができることから、こちらも音楽を含めた表現をする方々にはお参りマストの開運スポットですね。
拝殿の屋根下に掲げられた蛇の絵からもわかるように、蛇、特に白蛇は弁財天の使いであり、だからこそ巳年は弁財天参りが良いというわけです。
拝殿裏の白い六角堂が神様がいらっしゃる本殿。六角堂の周りを年の数だけ回ると願いが叶うそうなので、お時間ある方は試してみてはいかがでしょうか。
小規模ながらも生け花が飾られていて、よく手入れされた境内。管理する方々が大事にしている思いが伝わってきて、心地よい雰囲気を筆者も感じました。
出町柳は鞍馬・比叡山方面へ向かう叡山電鉄の発着駅でもあります。このエリアは世界遺産の下鴨神社・糺すの森、昔ながらの出町升形商店街があり、京都通の間でもファンが多いエリア。出町柳に立ち寄った際にはこちらにもぜひお参りを。
●青龍妙音弁財天
都府京都市上京区青龍町266-3
⑤天河弁財天社(天性寺内)
最後に超がつくほど穴場の弁財天をご紹介します。三条の繁華街に位置しながらも、閑静な浄土宗の古刹・天性寺にある「大和天河辨財天」です。
寺町専門店会のアーケード街沿いにある天性寺の山門をくぐり、右奥に進むと見える鳥居と大辨財天の提灯。
こちらの弁財天は、奈良の山深い吉野にある天河大辨財天から分詞されたお社。天河辨財天は日本有数の弁財天で、「呼ばれた人しかたどりつけない神社」の1つとしても知られています。奈良の山奥まで行かなくても、こちらで弁天様にお参りできるのはありがたいことです。
弁財天と一口に言っても、実は種類があります。一般的には琵琶を持った女神様。インドの技芸の女神・サラスヴァティと共通するアーティストのようなイメージでしょうか。それに対してこちら天性寺の弁財天は「宇賀神弁財天」と呼ばれる、白蛇(宇賀神)を頭に載せた、八本腕の弁財天(八臂弁財天)です。
八臂弁財天は過去に筆者がお伝えした竹生島の宝厳寺でも祀られているので、詳しくはこちらの記事を読んでいただけると嬉しいです。
『2025年巳年に行きたいパワースポット・日本三大弁財天の竹生島へ』
境内の案内書によれば
”分け隔てなくあまねく人に財をもたらしてくれて、救済力をももたらし必ず「請願成就する」と云われております。”
ということです。併記されているご真言(マントラ)を唱えて、お参りすると良さそうですね。
●天性寺
京都市中京区寺町通三条上ル
弁天参りは巳の日の中でも「○○の日」がオススメ!
今回は京都の穴場的弁財天を5カ所ご紹介しましたが、弁天参りにオススメの日があるってご存知ですか? それは12日に一度巡ってくる、巳の日。巳の日は弁財天の縁日ですので、お参りに最適なのです。
さらに開運上手なパワースポット通は、巳の日の中でも60日に一度やってくる「己巳(つちのとみ)の日」に弁財天参りをします。巳の日の中でも弁財天の力が高まるので金運向上の効果もあると言われているからです。実際に筆者も己巳の日の弁天参りを欠かしません。
巳の日・己巳の日はネットでも検索できるのでぜひチェックして見てください。特に今年は巳年ですから、弁財天参りを習慣にして開運していきましょう!