那須千本松牧場が、約40年ぶり2024年10月25日にリニューアルオープン！ 131年の歴史を持つ由緒ある伝統はそのままに、現代のニーズに応えた多様な魅力を持った施設に進化しました。また、新設されたにぎわい広場では、那須地区や栃木県内の生産者や、牧場と親和性のあるアーティストと触れ合える販売会やイベントも！ レストランメニューやスイーツも、続々と新商品や新メニューが登場しています。25日のオープンに先駆けて開催されたプレス取材会に参加してきましたので、その魅力をたっぷりご紹介します。
千本松牧場が、より美味しく よりステキに より優しく進化！
栃木県那須塩原市にある那須千本松牧場は、西那須野塩原ICから車で2分、新宿から直通バスで3時間と便利な位置にある、ファミリーやカップル、女子旅にも人気の牧場。かわいい動物たちと触れ合ったり、馬車や馬に乗ったり、アトラクションや体験を楽しんだり、グルメやショッピングを楽しんだりと、お楽しみ満載の牧場です。
那須千本松牧場にはスゴイ歴史があった！
那須千本松牧場はとにかく広い！ 東京ドーム176個分もの敷地面積があるんです。
この広大な牧場を開いたのは、明治期に内閣総理大臣を二度務め、大蔵大臣も歴任した松方正義公。当時、運営に苦労していた那須開墾社の土地を買い取り、広大な農場を開設したのが始まりです。松方公はこの辺りにアカマツが密生していたことから、この地を「千本松」と命名。これが「千本松牧場」の始まりとなりました。牧場の敷地全体は鳥獣保護区に指定されており、乳牛のみならず60種類以上の野鳥や動物たちが生息しています。
この千本松牧場、開業した明治時代からずっと、駐車料・入場料無料。アトラクションや体験は有料ですが、かわいい動物たちとふれあえる、動物ふれあい広場やヤギさんがいるメーメーランドも無料なんですよ。無料だから観光帰りにお土産を買いに寄ったり、バードウオッチングや紅葉狩り、お花見に来たり。観光のみならず、旅人や市民の憩いの場にもなっているんです。気軽にたくさんの人たちに寄って楽しんでもらいたい・・・。そんな思いが創業時からずっと今も続いてるなんて、すてきですよね。
リニューアルで進化した「美味しく」！
「FARM RESTAURANT」絶品の新メニューも！
千本松牧場は、本州で初めてジンギスカンの提供を始めた場所といわれています。そのジンギスカンを楽しみに、たくさんの人々が訪れた「グリルハウス」と「ファームレストラン」が閉店し、ペット同伴可の屋外パラソル席を持つバリアフリー対応のレストラン「FARM RESTAURANT」が新しく誕生しました。
レストランはセルフサービス方式ですが、券売機がタッチパネルになりました。はじめは戸惑うかもしれませんが、意外に簡単！ バーコード決済やカード決済にも対応しています。
チケットはここで渡し、番号を呼ばれたら取りに行きます。
こちらはFARM RESTAURANTの新メニュー「千本松牧場牛100％のちぎりハンバーグステーキ」。このレストランの看板メニューともいうべき、絶品ハンバーグです。生のハンバーグは160gまたは200ｇでボリュームもたっぷり。サラダ・スープバー・ライス・パン・ソース（6種類）が付いています。160ｇは1980円、200gは2280円のお値段。
写真提供：那須千本松松牧場
このハンバーグは千本松牧場の乳牛の肉を100％使っています。乳牛の肉ってどうなの？ と思うかもしれませんが、これが美味しかった！ 深いコクとほのかな甘み、心地よい弾力のあるジューシーな肉です。乳牛はステーキにはあまり向かないけれど、ハンバーグにすると適度な歯ごたえがあって肉の魅力が際立つとのこと、激しく納得しました！
ひと口ずつちぎって、目の前の鉄板で焼くから、初めから最後のひと口まで、アツアツの焼き立て！ フハフハ言いながら口の中でジュワジュワっと広がる肉汁と、旨味抜群のハンバーグを満喫できます。
6種類のタレと薬味は左上から時計回りに、チミチュリソース・ポン酢・ごま油・トマトソース・わさび・塩。聞きなれないチミチュリソースはアルゼンチン発祥のソース。玉ねぎ・パセリ・にんにく・青唐辛子などを使っており、心地よいピリ辛感が肉の旨味を挽きたてます。わさびと塩のシンプルな組み合わせもメチャ旨でした。一度に何種類もの味のバリエーションを楽しめる、これは嬉しいメニューです！
もうひとつのおすすめメニューは「焼いて食べる牧場ミルクチーズ（900円）」。これは地中海のキプロス島の伝統的チーズ・焼いても溶けない「ハロウミ（ハルーミ）チーズ」をモチーフに、千本松牧場の新鮮なミルクを使い独自の製法で仕上げたチーズです。
筆者はカチョカバロは大好きなのですが、焼いても溶けないチーズは初めて。カチョカバロは焼くと表面がカリっと中はトロリと焼けるのですが、このチーズは中も溶けません。表面がこんがりと香ばしく、噛むとムキュムキュッとした歯ごたえと共に、口の中いっぱいに凝縮されたミルキーな風味が広がります。これは堪らないわあ！！
この「焼いて食べる牧場ミルクチーズ」は、FARM SHOPでも販売しているので、家でも楽しめます（売店での価格は140g・1080円）。
その他にも美味しそうなセットや単品メニューがいろいろ揃っています。千本松担々麺、千本松チャーシュー担々麺のスープには千本松牧場の牛乳も使われているそうで、こちらも食べてみたい！
お子さまメニューも2種「おこさまカレー」と「おこさまオムライス」があり、どちらにも鶏のから揚げとドリンクが付いて税込み580円。おこさまメニューといえども、味はしっかり美味しい！
FARM SHOPも 美味しく進化！オリジナル新商品も続々！
新たにリニューアルされた売店「FARM SHOP」は、千本松牧場のみならず、地域の魅力の発信拠点となるべく、自社商品や地域の特産品、乳製品、精肉、加工製品、菓子、雑貨など約450種類の商品を揃えています。筆者が感動したのは、そのセレクトの秀逸さ。
たとえばこちら、他社チーズのセレクト。普通、自社ショップにライバル会社の商品はあまり置かないものですが、こちらの棚には那須地域の名だたる絶品チーズが大集合！ 千本松牧場・今牧場・あまたにチーズ工房・チーズ工房那須の森・so-boku・大田原チーズステーション、各社の絶品チーズ、ここ一か所で買えてしまうなんて、嬉しすぎます。
スイーツの進化が止まらない！千本松牧場オリジナル新商品も続々登場！
FARM SHOPにはオリジナル新商品も！ 新たなスイーツ開発に力を入れているとのことで楽しみにしていたのですが、その美味しさは予想をはるかに超えた美味しさでした！ この日試食したオリジナル新商品は商品は「PURE MILK プリン（480円）」「牧場手作り ミルクチーズケーキ（キャラメル・1200円）」「千本松牧場96撰アイスクリーム（1080円）」の三種。
PUREMILK プリンは、千本松牧場牛乳の甘さとコク、香りが贅沢に感じられるプリン。口の中に広がる優しい風味に、思わず感嘆のため息をついてしまいました。
「牧場手作り ミルクチーズケーキ（キャラメル）」は、全体の15％（チーズケーキに使用できる最大量）に牛乳を使ったフワフワとろッとした新感覚のチーズケーキ。濃厚なチーズとミルキーな風味、ほろ苦いキャラメルがベストマッチング！
そして「千本松牧場96撰アイスクリーム」・・・もう、これ、言葉にならない・・・。今までの人生で最高に美味しかったアイスクリームです。牛乳の美味しさがそのまま、これでもかっ！ っていうほどに凝縮されていて、もう、ノックダウンされました。
そのおいしさのヒミツは、96頭の品質の良い乳牛を選別し、牛の状態が一番良い冬の数日間のみ搾乳を行い、搾乳後24時間以内にアイスを仕込んでいること。さらに香料や乳化剤、保存料も使っていない・・・だから「96撰」なんですね！ これは美味しいはずです。
この商品はこの夏の三越伊勢丹の御中元ギフトに採用されたそうですが、リニューアルを機に牧場売店での販売もスタートしました。1個1080円という高級アイスですが、食べて納得、いえ、納得以上の感動のアイスクリームでした。
リニューアルで進化した「ステキに」！
「FARM RESTAURANT」上質な空間で美食タイム
今回のリニューアルで大きく変わったのは「美味しく」だけではありません。レストランもショップも、スタイリッシュで温かみのある建物や内装に進化しました。千本松牧場の創業時から100年以上行ってきた「自然との共生」も、より目に見える形で建物やディスプレーに表現されています。
たとえばレストランやSHOPの壁には、千本松牧場が大切にしている「循環型酪農」を象徴する自社牧場で刈り取った牧草が練りこまれていたり、牧場内で掘り起こされた石をモニュメントにしたり、敷地内で湧き出る温泉水を床暖房等に使ったりしています。
レストランは今まで8人席だったテーブルを4人席に変え、よりカジュアルでおしゃれなレストランとなりました。天井も高く、開放的な空間でリラックスして食事や会話を楽しめます。
屋外にはテラス席とパラソル席があり、パラソル席はペット同伴もOK！
■ 「にぎわい広場」はゲストの憩いの場、ふれあいの場、そして想い出が生まれる場
レストランとショップの間には、イベントスペースとしても使える「にぎわい広場」が誕生しました。
にぎわい広場は、家族連れや友人同士が集い、楽しめる開放的なスペース。
この日は10月〜11月の週末に出店するファーマーやアーティストたちがデモ出店してくれました。参加型のワークショップも開催されるのでお楽しみに。イベントの予定は下記リンクをご参照ください。
「FARM SHOP」買うだけじゃない！ 見ても楽しい空間
新しいFARM SHOPは開放感があるデザインで見やすく買いやすくなりました。
通路も広くフラットで、大勢のお客さんがいても、ストレスなくゆっくり買い物ができそうです。
ショップ内のディスプレーの一部には、敷地内で伐採された木材が使われています。ただ切っただけでなく、千本松牧場の焼き印が押されていたり。レイアウトもさまざまに工夫され、センス抜群です。
リニューアルで進化した「優しく」！
長年にわたり循環型農業を行い、自然に優しい牧場経営をしてきた千本松牧場。今回のリニューアルでは、自然に優しいと同時に、人にも優しい施設に進化しています。たとえばこちらのベンチ、背もたれのパイプに床暖房にも利用する温泉水が流れているので、座ると背中がじんわり温かくなります。
また、施設の入り口は、階段の他にスロープ、また段差のない通路があり、車いすやベビーカーでも問題なく移動できます。
そして、車いすユーザーとして、とても感心したのがショップのディスプレー。通常のディスプレー棚よりも高さが低いので、車いすに乗っていてもショッピングを楽しめるのです。買い物に行っても、車いすに乗っていると商品が見えなくて退屈そうにしている母も、この日は自分の目で見て、あれが美味しそうこれが美味しそう・・・と、楽しんでいました。
多目的・バリアフリーのトイレも設置されていて、車いすでも快適に使用できます。また、おむつ交換台もあり空間もゆったりしているので、赤ちゃんとママのみならずパパや兄弟たちも一緒に入れます。
人気のアトラクションや体験、動物ふれあい広場、温泉などは従来通り営業。
千本松牧場の人気アトラクションのバンジートランポリン、えさやり、ヒツジやヤギのお散歩、ドッグパーク、サイクリング、乗馬、温泉などは従来通り営業しています。また、季節開催の巨大トウモロコシ迷路、いちご狩りもシーズンになると開催が予定されています。
千本松牧場敷地内にある、自家源泉かけ流しの「千本松温泉（内湯・露天）」と足湯も従来通り営業しています。温泉は泉質もよく、よく温まり、お肌もスベスベになりますよ。
那須千本松牧場の新しい魅力に出逢いに行こう
本州最大規模の耕畜一体型の酪農牧場と観光牧場を併せ持つ「那須千本松牧場」の、新しい取り組みと魅力。長年にわたり大切にしてきた「循環型酪農」のように、千本松牧場・訪問者・地域の人々・生産者が繋がりながら、ステキなことがたくさん生まれてきそうで、取材をしながらワクワクしました。ぜひ皆さんも千本松牧場の新しい魅力に出逢いにお出かけくださいね。
●那須千本松牧場
所在地：栃木県那須塩原市千本松799
電話：0120-36-1025
営業日：年中無休
入場料金：無料
駐車場料金：無料（普通車 1,200台、大型バス 20台）
※各施設の営業時間はこちらからお確かめください
