閑散期の冬のドブロブニクにネコのくらしを見に行く
クロアチア

近年日本でも人気のクロアチア。

その中でも海に突き出た街、ドブロブニクはジブリ映画「魔女の宅急便」や「紅の豚」に出てくるような風景があることでも人気の観光地です。

 

特に夏のハイシーズンには世界中からの観光客が押し寄せ、この小さな街はどこもいっぱいに。

2018年前半の半年間だけで旧市街の人口の10倍にあたる28万人もの観光客が訪れました。

 

「アドリア海の真珠」 とも呼ばれ、海沿いの街のため大型クルーズ船が大量の観光客を乗せて来る観光拠点となっています。

今回は空路で、観光客も少ない静かな冬のドブロブニクへ猫たちを訪ねてやってきました!

空港から旧市街へ

ドブロブニクは、日本からは直行便がないため、欧州の空港で乗り換えが必要です。

 

イタリア、ローマから直行便でわずか1時間15分で、ドブロブニク国際空港へ。

ちなみに、ローマ−ドブロブニク間は冬の間はLCCの飛行機も格安で、上手に選べばなんと片道30ユーロくらいで行くことが可能です。近年改修されたのかピカピカの新しい空港です。

 

空港内のショップでは、クロアチア貨幣クーナ以外にもユーロでの買い物も可能でした。

 

空港シャトルバスに乗り、街の主要広場であるピレ門の前に来ると、さっそく数匹の猫がお出迎えです。

実はドブロブニクは猫が多い街でも有名。2013年にはNHKの「岩合光昭の世界ネコ歩き」でも取り上げられました。

街は石造りですが、緑のある庭もところどころにあります。

人に慣れているせいか触っても嫌がらない猫が多いようです。その多くが野良猫ですが、毛づくろいしているのかきれいな猫が多いです。

冬は閑散期の街

こちらは旧市街のメインストリートプラッツァ通り。

建物と道が同じ石で造られ、統一感のある町並みが綺麗です。

 

昼間にもかかわらず観光客はまばらで、時々東洋人の団体が数時間観光しているだけで、あとは個人の観光客のみ。

お店も数件しか開いておらず、イタリアとの違いにビックリ。

なにより、開いているレストランが非常に少ないので、冬にガイドブックに載っているお店やレストランに行かれたい方は注意が必要です。

大通りにも数匹の猫がいました。野良猫なので冷たい雨の中じっとしています。

 

街を猫目線でみてみると……

旧市街には沢山の猫達を見ることができました。

有名な城壁の上の散策の際、遠くから街を眺めると、小さな街は緑や庭が非常に少ないのがわかりました。

土が無いということは、トイレはどうしているのでしょう?

猫は糞や尿を砂で隠す性質があります。でも、街中は石造りで土は極端に少ない土地です。

海に近いあたりは木が生えている庭が何ヶ所かあるのが写真でもわかります。住人の住んでいるお庭のようで、この日は雨だったためか庭から猫のおしっこの匂いもするところも。

 

また、雨やどりしている最中に、石畳に寝かせて置いていた傘の下に糞をされてしまいました。多分、土がないためだと思われます。糞を隠すものが無いために、置いた傘で隠したつもりだったようです。

狭い土地の中、あちこちでテリトリー争いの喧嘩が行われているようで、猫の唸り声を聞きました。

 

雨が降って気づいたのですが、街中は屋根の庇が非常に少なく雨宿りの場所を何度か探しました。

 

銀行のギリギリに凹んだATMスペースを利用しての猫の雨宿り。まるで銀行強盗とその見張り役のようです。

狭い土地のテリトリーごとに似たような毛色の猫が多く、大聖堂の近くは写真のように白黒猫が多く見かけました。

スポンザ宮殿前の猫。入り口の上にはドガーナ(税関)と書かれています。この猫は、まるで門番か案内人のように、観光客を中へと先立って導いていました。

終わるとまた門の前に戻り、香箱座りで次の誰かが来るのを待っていました。

野良猫たちのご飯は?

同じ街に数日滞在すると、色々な生活が見えてきます。野良猫たちのご飯はどうなっているのか観察していたところ、どうやら住民の人があげているようです。

飼い犬の散歩途中のおじいさんが、猫に持参したご飯をあげていました。

海を眺めながらの食事です。

冬のドブロブニク

冬場のロープウェイにも乗ってみました。

冬場はお客も少なく、ロープウェイでスルジ山に行かれる方は結構寒いので暖かくして行かれることをオススメします。山頂のカフェは開いていたのでカプチーノで温まることができました。

冬場は閉まるのが早いので、ロープウェイの最終便の時間確認もお忘れなく!

滞在していた3日間のうち雨の日が2日。

微妙な天気具合でしたが、沖にぽっかり太陽が反射していて、まるでヨーロッパの絵画のようでした。

手前の海水浴場も誰もいません。

きっとハイシーズンにはリゾート地としても賑わうことでしょう。夏のハイシーズンには明るい良さもありますが、冬の閑散期の観光地もじっくりその街を味わえて、どこに行っても行列がないのは利点です。

この記事を書いた人

ゆきとさな

ゆきとさなフィレンツェ県公認ガイド

旅行業界で20年以上働いています。旅行の度にコロコロシステムが変わるイタリアですが、できるだけ最新の情報を心掛けます。歴史と魅力が沢山の国イタリアに来て下さいね!

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