■ライター情報 川野歩美 国際貨物輸送代理店で3年勤めた後退職、一念発起し協力隊として新たな道を行く。バングラデシュにコミュニティ開発隊員として派遣。農村地域の生活向上の為、住民組織の結成や組織での活動、会議の促進などを目指す。現地の人と一緒になって活動することをモットーに、体当たりでバングラ文化に飛び込んで行く。 Webサイト:walker’s time in Bangladesh~ |
何かと暑いイメージがあるバングラデシュにも、寒い寒い冬がやってきた。
私の任地はバングラデシュ北部に位置しているのだが、冬はヒマラヤ山脈から冷たい風が吹き込み、朝晩は特に冷え込み、霧に覆われる。
ベンガル人たちの防寒対策だが、日本人の感覚からすると、実に奇妙で興味深い。
まず、寒さは耳から入ってくると信じられている。
よって、頭をマフラーでほっかむりのようにぐるぐる巻きにしたり、ニット帽をかぶっている。頭さえ防寒すれば、サンダルを履いていても平気だ。
ちなみに、マフラーやニット帽、オフィスでも学校でも、みんな身に着けたままである。日本ならば、教室内で身に着けるんじゃありません、と先生に怒られているところだ。
モンキーハットと呼ばれる目出し帽ならぬ顔だし帽も良く見かける。
子供たちも、しっかり耳を冷やさないように、防寒していてかわいらしい。
またまた、そこら辺を駆け巡っているヤギたちも、セーターを着せられていてキュートだ。
冬季限定、「バパピタ」もおすすめ。
寒くなってくると、道路脇の地面のかまどで焼いているのが見受けられる。ココナッツ風味の、ふんわりホカホカ温かいおやつ。
1個5タカ(約8円)。冬にバングラデシュに訪れた際には、是非とも試していただきたいおすすめの一品だ。
私の任地はダッカからバスで8時間北上したディナジプールというところなのだが、インド国境に面し、イスラム教国バングラデシュの中でも、比較的ヒンドゥー教徒が多く暮らしている。
そこでぜひとも訪れたいのが、テラコッタの装飾が美しいヒンドゥー教寺院、カントノゴル寺院だ。
▲任地ディナジプールの見所「カントノゴル寺院」
壁の装飾は神話をモチーフとしているらしいが、よく見ると、象や兵士などが細やかに描かれており、バングラデシュの歴史に思いを馳せることができるだろう。
遠くからわざわざ見に訪れる人も多い寺院だが、のどかな田園風景のなかに突然現れる。
途中寺院に着くまでの道も、のどかでバングラデシュの村の生活を垣間見ることができ、楽しい。
特に、11月中旬から1か月ほどの期間、毎年恒例のお祭りで大賑わいだ。お祭りのときは、たくさんの屋台が軒を連ねる。
私は射的だと思っていたのだが、実際はただのお店。このように商品が陳列されている。
また、ベンガル人が大好きな、プレッツェルのような形をした屋台のお菓子「ジラピー」もぜひお試しあれ。
祭りのときは、出張手回し観覧車も登場。1回10タカ(約15円)ほどなので、是非記念に乗ってみたい。