白い海岸と、まるで絵の具で色づけたような水色が美しい海のコントラストが印象的な新島。
東京都心から3時間高速ジェット船に揺られたどり着くこの島は、2020年の東京オリンピックで行われるサーフィン競技候補地ともなっている。そんな新島を1泊2日で回るなら絶対抑えて欲しい、観光場所・レストラン・カフェ・イベント・アクセス等基本情報にわけてご紹介したいと思う。
新島で絶対行くべき観光地
羽伏浦海岸
新島で発行されている観光の無料パンフレットで、表紙にもなっているこの羽伏浦海岸。筆者も様々な新島の海岸に行ったが、この羽伏浦海岸の水の美しさは極めて高い。透明度が……とか透き通った海……とかそんな月並みなものではない。新島の羽伏浦海岸の海は、「ここでしか見られない色をしている」のだ。パステルの水色のように、まるで絵の具を落としたかのような海の美しさ。
そこにいるだけで女子力が上がる気がして仕方がない。その羽伏浦海岸を印象付けるこの白い建物。写真を撮れといわんばかりの存在感。仰るとおりに写真をバシバシ撮ってしまう観光客たち。
ちなみにここはサープポイントで、サーファーも多くここで波乗りをしている。
東京都新島村本村3丁目
富士見峠展望台
ほとんどの新島の展望台には立ち寄ったが、ここからの景色は海も、山も、街も見渡せ見晴らしがいいと感じたので、ぜひ富士見峠展望台には立ち寄っていただきたい。車があれば麓から頂上まで10分程度、ハイキングで歩くのであれば約2時間のコースとなる。(自転車は立ち入り禁止なので注意)
全体的に新島を見渡したい! という方におすすめの展望台である。
公式HPはこちら
無料でこのクオリティ!? 湯の浜露天温泉
湯の浜露天温泉は、新島港から10分ほど。なんとこの露天風呂無料である。
一番上の古代ギリシャ建築風の露天風呂からは、水平線も見ることができ、かなりの絶景。これで無料とは「なんと太っ腹なんだ新島!」と感激できるスポットだ。しかも24時間開放されているので、いつでも行きたい時に行くことができるのが魅力。
常に清掃を入れているそうで、無料にも関わらずわりと清潔、嬉しい限りだ。水着着用で男女混浴なので、家族と、友達とも来やすく楽しめる場所。グループで来ても嬉しい露天風呂だ。
渋谷駅近くのモヤイ像、実は新島産
渋谷駅にモヤイ像があるのはご存知であろう。よく待ち合わせに使用されるモヤイ像、実はあれは新島生まれらしい。
嘘!? と思ったらぜひ新島へ。
行ったら理由が必ずわかる。なぜなら新島はモヤイ像だらけだからだ。
色んな顔のモヤイ像がいるので、お気に入りを見つけてみて欲しい。かなり多くのモヤイ像がいて、アート感覚で楽しめる。
新島で絶対行くべしレストラン・カフェ
リゾート感満載のカフェ POOL/PARK
1本道路を跨げば海を見ることができるという素晴らしい立地にあるカフェ、POOK/PARK。
倉庫を改装したというPOOL/PARKには、テラス席もあり、太陽を浴びながら昼からビール! なんて人もいる。店内もおしゃれでリゾート気分。しかも食事は新島で採れた野菜を使っていたり、新鮮な食材で体も安心。
のんびりとしたひとときを過ごしたいならぜひ訪ねて欲しいカフェだ。
やっぱり島なら寿司!栄寿司
新島生まれの店長が自ら魚をさばいてくれる栄寿司。その姿にほれぼれするが、何よりも味は地元民の保証付き。味もおいしく、店内も広く綺麗なため、観光客のみならず地元の方も多く訪れる人気店だ。
おすすめは伊豆諸島ならではの島寿司。島寿司とは醤油などに漬けた白身魚で作ったお寿司で、新島ではからしをつけて食べるのが主流だとか。
他にも島ならではの食事が楽しめるここ、栄寿司。
新島らしい食事をしたい! と思ったらぜひ栄寿司に立ち寄ってみてはいかがだろうか。
東京都新島村本村5-2−9
営業時間:ランチ 11:30~14:00 ディナー 17:00~22:00
新島で絶対いくべき夏のイベント
新島では有名なものの、一般的にはあまり知られていない、夏限定のラウンジ/イベントがある。
それがビーチラウンジ/イベント「WAX」だ。
およそ1ヶ月間の限定で、新島の夜のホワイトサンドビーチに音楽が響き渡る。
女性も男性も国籍問わず踊ったり、ハンモックに揺られたり、ビール片手に語ったり……。
夜の砂浜でほどよい潮風に吹かれながら、思い思いの時間を過ごすことのできるぜいたくなイベントだ。
イベントによって音楽の種類は変わり、オープンする時間も変わる。
浜辺の奥から賑やかそうな音楽が聞こえてきたら、少し覗いてみてはどうだろうか。
WAX新島 公式HP
雨が降ったら!? 新島のシュールな楽しみ方
島は天気が変わりやすい。晴れれば絶好の海日和だが、雨が降ったら何をすればいいかわからない……。そんな方にぜひ行っていただきたい、新島のシュールな場所。それが新島村博物館だ。
実際筆者が初めて新島に訪れた初日は大雨。海も展望台も行けない……何をしようかと途方にくれた時に、この新島村博物館に訪れた。
初めは博物館なんて面白いのか……暇もつぶせるかどうかわからない……と皮肉っていた筆者だが、い、意外に面白い!!
新島というこの島が、どのような歴史をたどっていったか観ることのできる場所だが、昔は江戸で犯罪を犯した人が島流しにあってついた場所だとか、その犯罪人の中にはあの有名な「新選組」の、最後の隊長を務めた相馬主殿も島流しにあっていたとか……トリビアがかなり多く、10分で出てくるはずが、気がつけば1時間近く経過していた。
また、スタッフの方もかなり詳しく、色んな疑問に答えてくれる。一段階頭が良くなった気がし、かなり充実感を与えてくれた博物館だった。
新島へのアクセス方法とおすすめの季節
アクセス
新島へのアクセスはふたつ。空からか海からか、だ。
海から行く場合のメリットは安いということ。東海汽船の大型船を使用した際に、東京・浜松町にある竹芝桟橋から10時間35分かかってはしまう(夜行便の場合)が、往復1万円前後で行くことができる。またジェット船を使用するならば2時間20分かかり、往復約1万5千円前後だ。
デメリットは時間がかかること。特に大型船は節約にはなるが、時間はかかってしまう。ただ、真夜中に出る便が多いため、寝てる間に着いている。
もうひとつの方法は空から。空からだと新中央航空の小型機で、東京・調布の調布飛行場からなんと35分! 時間短縮にはもってこいの乗り物だ。しかしデメリットはやはりお値段で2万5千円前後。船よりもお高い。
皆さんの予定・予算・ご自身の性格に合わせて、アクセス方法は選んでいただきたい。
おすすめの季節
島ならおすすめ時期は夏だ! と思われがち。もちろん夏もおすすめだ。海で泳げるというメリットはある。
しかし伊豆諸島、夏場はかなり混み合って大人気。2, 3ヶ月前から宿を取る人がいるほど、争奪戦になってしまうのだ。さらにレストランや食事処が多くないため、これもまた争奪戦。必ず予約が必要になってくる。
無料のキャンプ場があるので、テント持参の方は夏もぜひ! だが、それ以外はかなり前段階から準備が必要だ。
そのため、筆者がおすすめしたい時期は、夏を外したその他のシーズン。夏を外せばそれなりに落ち着いていて、春・秋ならそこまで寒くもなく、海開きはしていないものの、海の透明度はかなり高い。美しい海を見たいなら秋・冬の方が綺麗なのではないかと思う。また空も澄んでいて星空も綺麗。羽伏浦海岸の近くは街灯が全く無いため、多くの星を観ることができた。
また、宿も比較的夏以外は予約しやすい。真の島好きは夏を外した時期に行く……と筆者は勝手に思っている。
1泊2日で大満足できる新島!
小さな島なので、1泊2日しかなくても十分に楽しめる新島。
車を借りるのもよし、サイクリングで楽しむのもよし。サーフィンをしても、海で泳いでもよし。自然で色んな遊びができる、美しい島だ。東京都に白い砂浜、青い海があることにまずビックリだが、それ以上に島の温かさや、ゆったりさがとても居心地が良い。
ぜひ今年は新島の1泊2日トリップにチャレンジしてみていただきたい。