日本で最初の幕の内駅弁は、明治22年にJR姫路駅構内で販売された、経木(きょうぎ)の折箱に入れたお弁当だといわれています。販売したのは「まねき」というお店、今の「まねき食品」です。幕の内駅弁発祥の姫路駅でまねき食品の「兵庫五国酒肴弁当」を購入し、食の宝庫・兵庫の食材を楽しんでみました。
姫路駅のまねき弁当が買える売店の場所
まずは、姫路駅のどこでまねきの弁当が買えるかをご案内。姫路駅では以下の4カ所の売店でまねきのお弁当が購入できます。新幹線乗換口横にある「中央売店」と、新幹線ホームにある「新幹線上り弁当売店」・「新幹線下り弁当売店」、在来線下りホームにある「在来線下り弁当売店」です。
今回は、在来線上り利用のため、新幹線乗換口横の「中央売店」を利用しました。在来線を使う人にも新幹線を使う人にも便利な場所にあります。
パッケージはJR西日本の「WEST EXPRESS 銀河」
パッケージは意外にも電車のデザイン。「ん?酒肴弁当なのに子ども向け?」と思ったのですが、どうやらWEST EXPRESS 銀河の運行を記念したお弁当のようです。
人気商品のようで、売り切れてしまうこともあるのだとか。時間が許すなら早めにキープしておきたいですね。
兵庫の食材にはどんなものがあるの?
関西エリア以外の方にはピンとこないかもしれませんが、実は兵庫は豊かな食材に恵まれた土地です。今回ご紹介するお弁当は、兵庫五国(但馬・丹波・摂津・播磨・淡路)の食材が盛り込まれた個性豊かなお弁当「兵庫五国酒肴弁当」です。
兵庫県は、古代から御食国(みけつくに)とされていた淡路の海の幸や、丹波エリアの黒豆や栗、明石の蛸、国産ブランド牛の元となる但馬エリアの但馬牛、瀬戸内海で獲れる穴子など、全国的に知られる質の高い食材の宝庫なんですよ。
兵庫五国酒肴弁当の内容は?
「兵庫五国酒肴弁当」の内容ですが、酒肴というだけあって単体の白ごはんはなく、兵庫の食材を使ったおかずがメイン。
蛸寿司、姫路おでん風煮物、但馬牛の牛肉牛蒡煮、穴子押し寿司、黒豆煮など、兵庫の食材や郷土料理が盛りだくさん。
明石海峡の激しい潮流と豊富な餌が育んだ蛸は、歯ごたえがあって旨みも濃厚。
ブランド和牛のルーツである但馬牛も入っているなんて、贅沢! 噛めば噛むほど口の中で旨みと甘みが広がります。
関西人は黒豆や栗が実る秋には丹波篠山にドライブに行きたくなる人も多いくらい、このエリアは黒豆や栗が有名です。ちなみに冬が近づくと、兵庫県の日本海側にカニを食べに行きたくてソワソワします(笑)
他にも、噛めばじゅわっと出汁の味が口の中に広がる姫路おでん風煮物や、甘みのあるたまねぎ、瀬戸内海の穴子など、彩り豊か。
ランチをする時間もなく忙しく新幹線に駆け込む人も、ぜひ姫路駅を利用するならこのお弁当を購入して車内で兵庫の味覚に舌鼓する時間を楽しんでいただきたいものです。