ずっと温めていたアイスランド
アイスランド

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特別企画「tripro VOICE アイスランドWEEK」
アイスランド総合研究所の企画「アイスランドに関する記事募集」でご応募いただいた記事のうち、「特別賞」「優秀賞」に輝いた記事を掲載しています。
今回の記事は「優秀賞」に輝いた、tabinakanotaekoさんによる「ずっと温めていたアイスランド」です。


英語塾をしていた頃、教材の中に面白い文章があった。
「昔々、ヴァイキングが、ある島を発見してアイスランドと名付けました。しかし名前のせいで人々はその島に住むのを渋りました。それに懲りて、次に発見したもっと北の寒い島にグリーンランドと名付けたそうな」
この文章に出会って以来、アイスランドはいつか行って見たい国リストに常にあった。しかし実現しないまま年月が過ぎた。

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 2010年の春頃、ヨーロッパ全域で航空機が視界が悪くてキャンセルされたというニュースが流れ、TV画面には空港に足止めされ途方に暮れた旅行者が写っていた。アイスランドの火山が爆発して上空の視界不良が原因とのこと。爆発したという火山の映像も、被害の映像も一切ないまま、何日経っても続きのニュースはなかった。
どういうことだろう? 旅行へは行けるのだろうか?と思い検索を始めた。火山噴火の被害は物置小屋が一軒だけで人的被害はゼロ、火山灰が降って都市機能が麻痺していることもなさそうなのだ。ホントかどうか行って見たいと強く思った。
 夫を誘ったが、「1人で行っておいでよ」とつれない返事。友達など誘っていては計画が長引いて面倒だ。1人で行こうと決心した。
不思議なことにアイスランドのガイドブックは出ていない。だが、アイスランドに魅了された人の旅行記は他の国よりも多いような印象を受けた。数冊読んで旅の仕方の大体は分かった。
関空、ヘルシンキ、ロンドンと乗り継いで首都のレイキャビックに到着したのは夜中の12時。しかし空は明るく、白夜というのはホントにありがたいと思った。明日は目が覚めるまで寝ていようと決め、遮光の効いたカーテンを閉めた。
グッスリと眠った翌朝、窓を開けた時に感じた空気の清々しさは忘れない。

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バスツアーに2つ加わり大自然の中に連れて行ってもらった。最初はパチパチと写真を撮っていたが早々に諦め、代わりに高級そうなカメラを構えている人達の姿を何枚も撮った。ほとんどの観光客が本格的なカメラを持っている点も他の国とは違う気がした。

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 アイスランドが財政破綻をしたということもニュースで聞いていたが、早朝に清掃車が廻り街にはゴミ一つ落ちていない。朽ちた家屋や空き家なども見当たらない。治安も良さそうだ。
また、地元の人達の服装や身だしなみがオシャレなことに気が付いた。女性はお化粧もキッチリして背筋が伸びていて美しい。何世代にも渡って身だしなみと言う美意識が伝承されているのではないかと想像した。
 もう一度アイスランドへ行くとしたら、8月に行ってみたい。前回は7月で夏だったが、部屋のヒーターを一度だけ入れた。
ホテルの人に「お早う、今朝は寒いね」と言うと「8月はもう冬だからね」と笑顔で応えられた。8月が本当にもう冬なのかどうか確認しに行きたいのだ。
そして海なのか空なのか境界が分からない真っ青なブルーラグーンの温泉に浸かり「寒いね、寒いね」と言ってみたい。今度は夫を説得して一緒に行こう。

アイスランドのことが気になってしまったあなたへ!
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