時代劇や歴史ドラマなどで度々登場する伊賀の忍者。「本当に実在したの?」、「忍法○○なんて本当に存在するの?」など、疑問がいっぱい。忍びの里・伊賀にある伊賀流忍者博物館で、実在した伊賀の忍術に触れてみましょう! 博物館のあとは町のカフェで人気の忍者スイーツを♪
そもそも忍者って本当にいたの?
アニメなどで登場する忍者があまりにもマジック的、摩訶不思議なので、忍者は想像上のものと思われている人もいるかもしれません。忍者は実在し、「忍び」という言葉があるように、戦において敵方の情報収集など密偵術を行っていました。戦国時代には「間者(かんじゃ)」、江戸時代には「隠密(おんみつ)」とも呼ばれ、歴史の裏部隊で暗躍。本能寺の変直後には家康が伊賀・甲賀の忍者の助けを借りて、伊勢から領地の三河へと無事に帰ることができた「神君伊賀越え」はあまりにも有名です。
ちなみに「忍術」というのは、三重県伊賀地方と滋賀県甲賀地方で発達した独自の兵法。
敵を倒すことを目的とするものではなく、自分たちが生き残ることを目的とした生存技術として生み出されました。
伊賀流忍者博物館のからくり忍者屋敷
関西・東海エリアを旅するなら、忍者文化に触れられる伊賀へ足を延ばしてみましょう。大阪と名古屋の中間に位置するので、どちらからも関西本線でアクセスできますよ。のどかな田園風景を楽しみながら、ローカル線の旅を楽しんでみてください。

伊賀に着いたら、伊賀流忍者に関する知識を五感で学べる伊賀流忍者博物館へ。まずは「からくり忍者屋敷」で、歴史ドラマなどでよく目にする忍者の行動を楽しみましょう。

からくり忍者屋敷は、外観は「ちょっと裕福な農家」のような感じですが、内部には様々なからくりが存在します。

屋敷内には「どんでん返し」や「隠し階段」などのからくりが、あちらこちらに!ですが、なんせ目立たないように作られているので(そりゃそうですよね)、写真ではなかなか上手く写りません。そんな中、「刀隠し」だけは見やすい場所にありました。
これ、どういうシチュエーションで使うのかというと…

なるほど! 丸腰と思いきや、床に隠しておいた刀で応戦するんですね。「床に隠すなら、刀じゃなくてお宝のほうがいいのでは?」と思ったのですが、これを見て納得。

実は建物に入った時に忍者に屋根裏から見られていたようですが、全く気が付きませんでした。出る時に見つけてビックリ! 現代人は平和な世に生きているので生き物としての五感が鈍っているんでしょうね…。見学を終えて左上の忍者を見つけて驚いていたのですが、館内のスタッフが「隙間からも覗いていますよ」と教えてくれました。ほんとだ…。

敷地内の忍者伝承館では忍者屋敷のからくりが図解されているので、さきほどの屋敷内のからくりを思い出しながら確認すると、より一層理解が深まります。
日によっては「伊賀忍者特殊軍団 阿修羅」による忍術実演ショーも楽しめます(入館料とは別料金、2025年4月1日より600円)。忍者の武器や道具がどのように使われていたか、実際に目にして理解することができるので、小さなお子さん連れは必見! スピード感のあるショーなので、大人も楽しめますよ。公式ホームページからスケジュールを確認して出かけましょう。
見学の後はお土産探し
見学の後はおみやげ処「Ninja坊」でお土産をチェック。ゴム製の手裏剣や苦無(クナイ)などの忍者グッズが並びます。

敷地の外にある地場産買物処にも忍者グッズのお土産が揃っていますよ。

私はネーミングに惹かれて「忍ジャーエール」を購入。伊賀の銘酒「半蔵」の仕込み水を使っているらしい。ドライな後味でシュワッと美味しい!
むらい萬香園で忍者スイーツ
続いては上野市駅を挟んで南側にある「むらい萬香園」へ。伊賀流忍者博物館から徒歩で15分ほど。

明治42年創業の老舗茶屋で、初代店主さんは伊賀流忍者を研究して忍者塾を開催していたそう。昔ながらの雰囲気漂う店内では、お茶やスイーツを楽しむことができます。観光客向けのお店かと思いきや、常連さんも沢山。地元の人との交流も楽しいお店です。

やっぱり人気は忍者パフェ。こちらは「小」サイズ。手裏剣のかたやきがポイントです。この日は期間限定でココア味のため、黒色の手裏剣でした。硬いので歯に注意してくださいね。

店内奥では本格的な手裏剣体験ができます。5枚300円。ぜひお試しあれ!
三重県伊賀市上野丸之内117
●むらい萬香園
三重県伊賀市上野小玉町3130