欧州の玄関口フランクフルト。国際空港やヨーロッパ各地へ発着するターミナル駅があるなど、常に多くの人が行き交います。
日本からの直行便もある事から、フランクフルトで乗り換えたり、ここからドイツ各地へ電車で向かうなんて方も多いのではないでしょうか。そして中には、時間の関係でフランクフルトに宿泊するという方も少なくないと思います。
とは言っても美術館以外の観光資源があまりないフランクフルト。すぐにすることが無くなってしまう可能性も大です。そんな時に知っていると役立つ、フランクフルトから30分以内で気軽に行ける面白い町を紹介します。
クロンベルク
フランクフルトから電車で20分ほどの場所にあるクロンベルク(Kronberg)は、高級住宅地としても知られているエリア。木組みの家が並ぶ旧市街は中世の趣が感じられ、散策が楽しいです。
写真の様な切り絵風の街灯もあちこちにあり、それぞれ画が異なっているのがまた面白い。筆者が訪れたのは昼間でしたが、夜に灯された街灯もぜひ見てみたいものです。
そんな落ち着いた雰囲気漂う旧市街の中にあるのがクロンベルク城。12世紀に城塞と建てられたお城が、現在では一般に公開されています。
塔の上に登れば、中世の街並みを上から望む事もできます。オレンジの屋根が何ともかわいらしいですね。
クロンベルクには公園もあり、筆者が訪れた際にはなんと野生のビーバーに遭遇しました。ドイツで野生のリスやウサギを見ることは良くありますが、ビーバーを見たのはこれが初めてなんです。
更には5つ星ホテルの古城ホテルもあります。ホテルでは宿泊者でなくてもランチやアフタヌーンティーを楽しめ、少しの間ですが優雅なひと時を過ごすことができます。
ケーニヒシュタイン
廃墟好きの方にぜひ行ってほしいのが、フランクフルトから電車で30分ほどのケーニヒシュタイン(Konigstein)という町です。町を見渡す丘の上に堂々とそびえ立っているのは、ドイツでも指折りの大規模な城跡です。
こちらも12世紀に建設されましたが、麓の町ともども数々の戦渦に巻き込まれます。城の荒廃が進んだのは、しまいには町の再建の為に市民が資材を持って行ってしまったからなのだとか。
倉庫として使用されていた部屋や囚人を閉じ込めておいた部屋の跡もあり、中に入る事も可能です。部屋の中にはもちろん何もありませんが、ここがかつてはどんな様子だったのか想像してみるのも楽しいです。
ここの城跡でも塔の上に登ることができます。晴れていれば遠くにフランクフルトのビル群も見えますよ!
マインツ
ライン川のほとりに位置し、カーニバルでも有名なマインツ(Mainz)。小さい町ながらも見どころがぎゅっと詰まっている所が筆者もお気に入りで、日本から友人や家族が来ると必ず訪れる場所です。
マインツで必ず訪れたいのがザンクト・シュテファン教会。シャガールのステンドグラスが作り出す幻想的な青の世界を体感できます。まるで海の中にいるかのようで、とてもリラックスできますよ。
かつて司教が住んでいた事から教会が沢山あるマインツ。教会好きの方は、それぞれ雰囲気の異なる教会を巡るのも楽しいかもしれません。
またマインツはカーニバルが有名。旧市街には「カーニバルの噴水」なるものがあり、よく見てみると何人もの愚者が噴水にくっついています。
大聖堂前の広場で定期的に開かれるマルクトを探索するのも楽しみの1つ。地元産ワインは試してみる価値ありです。マインツへの所要時間は、電車で30分です。
気軽に行きやすいのが嬉しい
今回紹介した町へはどこも電車の本数が多くいので、気軽にふらっと行きやすいのが特徴。午前中はフランクフルトを少し見て午後にちょっと出かけてみるなど、プランの中に組み込みやすいのが魅力です。
フランクフルトに行かれる方は少し頭に入れておくと、意外と役に立つかもしれません。