宇都宮駅からバスに揺られること約30分。突如巨大な岩壁が現れ景色が一変します。そこは近年日本遺産に指定された「大谷石文化が息づくまち宇都宮」に縁ある大谷(おおや)地区。そしてこの地に鎮座するのが、筆者イチオシのパワースポット大谷寺(おおやじ)です。
何がスゴいかというと、迫力ある地形はもちろんですが、シルクロードに関わる歴史を目の当たりにできることです。というのも大谷寺には、いにしえの時代に西域から渡来した僧侶が彫ったとされる、日本最古の「千手観音石仏」が残されているのです!
というわけで今回は、シルクロードによる文化交流の証と、仏教への深い信仰が交差する大谷寺と周辺のこれまた魅力的な見どころを存分にお伝えします。
大谷観音の千手観音像

大谷観音のご由緒
まるで屏風のように立ち並ぶ岩山。さらにその麓から流れ出る清らかな湧き水―この独特な地形を持つ大谷地区には、その昔こんな伝説がありました・・・
この地域には毒蛇が棲んでおり、人々を苦しませていた。そしてそんな状況を知った、巡礼中の弘法大師が、神通力で毒蛇を見事に退治。、その証として岩山には光り輝く千手観音が遺されていた・・・
この言い伝えこそが大谷観音(大谷寺)の起源なのだとか。

千手観音像
この岩山に掘られた千手観音は現存しており、拝観者のみお参りができます。(撮影不可)約4メートルの観音石仏は平安時代の作品で、当時は表面に塗装と装飾が施されていたそうです。しかし現在はそれらは全て剥がれ落ち、岩肌が露出した状態で保存されています。
伝説では弘法大師(空海)の作と言われ続けていましたが、最近の研究によりバーミヤン石仏との共通点があることから、何とアフガニスタン地域から当時渡来した僧侶の手によるものという説が有力になっています。

はるか昔、飛行機もない時代に遠い西域から日本に渡ってきた人物の証が、こうして時を経て現代にも残されている・・・歴史ロマンですね。奈良以東の宇都宮でもシルクロードのつながりを体感できるのが、この大谷観音の魅力の1つなのです。
●大谷観音
栃木県宇都宮市大谷町1198
大谷地区へのアクセスは一日乗車券がオススメ!

大谷地区へはJR宇都宮駅・東武宇都宮駅からバスでの移動が便利です。その場合は「大谷観光一日乗車券」を利用するのが断然おトク。
【料金】
大人2,000円
中学生1,400円
小学生700円
【内訳】
・往復バス運賃(1,200円相当)
・大谷観音拝観料(500円相当)
・大谷資料館入場料(800円相当)
【販売場所】
・宇都宮市観光案内所(JR宇都宮駅在来線改札口そば)
・宇都宮東武ホテルグランデ
・フォーポイントフレックスByシェラトン宇都宮
など
【詳細】
上記の通り本来は合計2,500円ですが、一日乗車券を購入すれば500円おトクになります。使わない手はありませんね!
*上記は2026年1月現在の情報です。変更の可能性もあるので事前にネットでご確認をお忘れなく。
見逃し厳禁! 「大谷資料館」という名の神秘空間

パワースポット
大谷地区で感じたエネルギーの話をすると、岸壁が放つ力強さと同時に、筆者はどこか優しく包み込まれるようなエネルギーも感じました。普段よく足を運ぶ山や森の神社仏閣とは雰囲気が大きく異なっていたのが印象的。

そんな大谷地区が持つパワーをたくさん感じるためにも、大谷観音だけではなく周辺エリアもぜひ散策いただきたいですね。

例えば「天狗の投げ石」や、山の神様を祀る祠などは神々しさが漂っているので必見です!
大谷資料館

さらに見逃し厳禁なのが、1日乗車券でも入場可能な大谷資料館です。名前からは想像できませんが、実は自然のエネルギーが凝縮した神秘のパワースポット。

その正体はなんと、良質な石の産地・大谷を象徴する地下採掘場跡なのです。広さ約2万㎡、深さ30~60mのまるで地下神殿のような非日常的な空間が広がっています。

年間を通して平均8度に保たれるため、戦時中は倉庫や軍事工場、戦後は政府米の貯蔵庫としても活用されていました。そして1986年に採掘場としての役目を終えてからは、映画やミュージシャンのPVの撮影場所、またはライブや演劇の会場としても進行形で活躍中。しかも何と、結婚式も挙げられるチャペルまで併設されています。
栃木県宇都宮市大谷町909
ランチ&スイーツはベルテラシェ大谷におまかせ
宇都宮駅方面へ戻るバスの本数は大変限られているので、あらかじめ時刻表を確認するのが得策でしょう。しかし例え待ち時間が長くなったとしても、ここには大変魅力的な道の駅があるので問題ありません。冒頭で触れた日本遺産認定(2018年)を受けて、町おこしの一環で2021年にオープンした「ベルテラシェ大谷」が観光客の強い味方になってくれますよ。

飲食館・物産館・体験館から成るこちらの施設では、宇都宮のお土産から、おいしいイチゴスイーツ、そしてランチにぴったりの「光沢の醤油ラーメン」や「ロックカレーBOX」などご当地の産物をふんだんに使ったグルメが勢ぞろい。
ちなみに筆者は大谷石を模したボリューム満点の唐揚げをいただきました。おいしいものを食べていたら、あっという間にバスの時間。おかげさまで、最後の最後の瞬間までご当地で楽しむことができました!
●ベルテラシェ大谷
栃木県宇都宮市大谷町1263-2





