日本五大うどんのひとつ・讃岐うどんの発祥地であり、現在も“うどん県”として全国的な知名度を誇る、四国地方の香川県。そんな香川県には、戦国時代~江戸時代に築城された城やお遍路で知られる歴史のある仏閣といった、歴史スポットがたくさんあります。
今回訪れたのは、観音寺市の海岸の緑地にぽっかりと現れた銭形砂絵「寛永通宝」を見ることができる高台の公園。市内屈指の観光スポットとして知られる歴史あるアートを、みなさんも見に行ってみませんか?
銭形砂絵「寛永通宝」とは?
有明浜に描かれた江戸時代の通貨「寛永通宝」。緑に囲まれた巨大な砂のアートを囲むように緑の木が生い茂るこの風景を、みなさんもテレビや雑誌などで見たことがあるのではないでしょうか?
この銭形砂絵は東西122m、南北90m、周囲345mという大きさ。この砂のアートの誕生は諸説ありますが、一般的には「江戸時代(寛永の頃)に同地の藩主を歓迎するため現地の民衆が砂浜に当時通貨として主流であった寛永通宝の砂絵を描いたものが現在まで残されている」といわれています。
また、この砂絵には、見ると健康で長生きし、お金に不自由しないという言い伝えも。偶然かもしれませんが、金運のパワースポットとして知られる同地を筆者とともに訪れた義弟は、この半年後に勤務していた会社で店舗責任者へ昇進し、筆者自身も仕事面で大きく躍進するという嬉しい出来事が続きました。
おすすめのロケーションスポットは「琴弾公園」の展望台
砂絵は地上から間近に眺めることもできますが、筆者のおすすめは琴弾公園内にある琴弾山山頂の銭形展望台から見下ろす景色です。
琴弾公園は琴弾八幡宮に隣接した公園で、展望台を利用する場合は琴弾山中腹に数か所ある一般駐車場を利用するのがベター。公共交通機関や乗り合いバスを利用する場合は、観音寺市のホームページで詳細を確認の上、現地へ向かってください。
また、山頂天文台からは、瀬戸内海にそそぐ財田川河口付近の風景を眺めることができます。観光で訪れたまちの景色を眺めることも、またひとつの旅の楽しみ方といえるでしょう。
砂のアートに立ち入ることができるチャンス!? 年2回の「砂ざらえ」
さきほど、この砂絵を地上から間近で眺めることができるとお伝えしましたが、砂絵の内部は原則立ち入り禁止となっています。というのも、砂絵のくぼみは高さが2メートルほどあり、物理的に立ち入ることが難しいというのが本当のところ。
しかし、例外として、毎年春と秋の2回行われる整備期間「砂ざらえ」の時期だけは、砂絵の中の深いくぼみに立ち入ることができます。現在は地元住民が中心となって美しいアートが整えられていますが、この「砂ざらえ」は希望参加制となっているようです。開催日などの詳細は観音寺市のホームページや広報などで告知されるので、気になる方はチェックしておきましょう。
このように、現地住民や自治体の努力によって、江戸時代から変わらぬ姿の大型アートが残る有明浜。みなさんも香川県を訪れた際にはぜひ、ダイナミックな銭形砂絵「寛永通宝」を見に行ってみてはいかがでしょうか?
●銭形砂絵「寛永通宝」
〒768-0062 香川県観音寺市有明町14