カリフォルニアにある、ビクトリアビーチという場所はご存知だろうか。綺麗な海とミステリータワーがあるという、他とは一味違うビーチ。特にそのタワーには多くの噂があり、冒険好きの筆者が行ってみたいところの一つだった。
何百年も前に大きな波が崖を削りミステリータワーができた、波が荒れ狂う時に、船を誘導する灯台だった、海賊のタワーだ。…
多くの噂は冒険好きな筆者にワクワク感を与え、さっそく冒険をしに、ビクトリアビーチに向かった。
Photo: That Was Jersey
LAX(ロサンゼルス国際空港)から車で約1時間ほど。
ビクトリアビーチとは小さなビーチだが、多くの人に知られていない穴場のビーチ。
白く柔らかな砂浜と、美しいブルーとグリーンの水が太陽に照らされ、ユニークでカラフルな住宅がよりリゾート感を増していた。
迷いながらもビクトリアビーチに向かったが、なかなかビーチは見えてこない。車を降り、歩いてビーチを探しにゆく。多くの人々が来ないからこそ、あまりないパーキングエリア。探すのも一苦労だが、この難しさすら、ワクワク感を刺激する。
少し歩いたところに、家の間に狭い階段を発見した。見逃しそうになるくらい、さり気なくある階段。サインも何もなく、この下がビーチかどうかは、わからない。しかしビクトリアビーチは、すぐそこかもしれない。
階段を下り道に沿って歩き、開けたその場所は、驚かざるを得ない美しいビーチと輝かしい太陽。
多くのカリフォルニアのビーチは人で埋め尽くされ、歩くところもままならないのに対し、ここはかなり穴場のビーチ。そこまで混んでもなく、リラックスできる場所であることは間違いなさそうだ。背に見える家々はとてもユニークでカラフル。ここからみたすべての景色は、一体感があり、とても美しかった。
ビーチを北に進むと、岩がゴロゴロ転がっている。そうだ、まだミステリータワーをみつけていない。早速その岩についていくかのように、ミステリータワーを探しに行った。
まるでそのタワーは16世紀のお城にある小塔のようだった。1人でそびえ立つミステリータワーは、自然と崖と共存していた。タワーの先には白い旗があり、勇敢さを物語る。
小さな窓はさびていて、その年月を物語る。
そのタワーの裏側には、鍵のかかったドアがあり、そこにはタワーのロゴとタツノオトシゴの紋章が今でも綺麗に残っていた。
このミステリータワーの周りには、いくもの小さな水たまりがあり、そこには多くの海の生き物が生息している。小さなカニや貝が、穏やかに、そのタワーに心をゆだね、綺麗で美しい水を楽しんでいる。
ここの波は静かで、とても穏やか。そしてこんなにも美しいオーシャンブルーを見れるのは、カリフォルニアではなかなかない。
少しばかりミステリータワーで探検を楽しんだ後、ビーチにねっ転がり、美しい海と太陽を楽しみ、ゆっくりとした時を過ごす。人々はカヤックやパドルボード、ヨットやスイミングを楽しんでいた。
後で知ったことだが、ミステリータワーは1926年に建てられたのこと。古くからの趣が今なお、ミステリアスさを漂わせている。
なかなか探し出せなかったビクトリアビーチは、その美しい姿を隠し持ち、歴史をもつ不思議なタワーと今もなお共存し、人々と共に暮らしていた。小さいころに聞いたこの場所。海賊は見つからなかったが、今までカリフォルニアではみたことのない素晴らしい景色を見ることができた。
秘密のビーチ・カリフォルニアのビクトリアビーチ。静かで美しい、リラックスとちょっとした冒険を、是非堪能して頂きたい。