東海汽船×Crew World×triproスペシャルコラボレーション企画!
話題のCAソーシャルネットワーク、Crew Worldから、現役キャビンアテンダントが、国内ならここ!とおすすめする伊豆七島 “御蔵島 ”への旅!
Part3は、ひきつづき、triproのよっしーから。
この旅で、私たちがハマってしまったカツオドリと、島の自然についてお伝えします。
朝一のイルカウォッチングを終えて。
静かな島の空気の中、御蔵島港から御蔵荘へもどる。
シャワーを浴びたあと、お昼を食べに島のカフェへ出かけました。
相変わらずいい天気。
(定食屋さん・やまや)
ホテルで休憩した後、御蔵島郷土資料館へ。
かわいいイルカの書いてあったエントランス。
クララは、かわいいスタンプを見つけて、はしゃぐ。
島の歴史、自然のことを何でも良く知っている重鎮、広瀬節良さんにお話をお伺いしました。
まずは御蔵島の独特な自然について
ツゲ(柘植)の木の2大生産地は、九州の薩摩と御蔵島。
大きくなるまでに、長いながい年月のかかるツゲは、他の木と比べて6倍重く、とても固い。
丈夫で質の高い木材であることから、島のツゲは昔、女性が黒髪をとかす櫛の最高級品。
親子代々受け継ぐもの、一生ものと大事にされてきました。
江戸時代には、大奥の女性たちからもこよなく愛されました。
他にも、印鑑に、将棋の台と駒の高級材料として珍重されています。
そのツゲが沢山生えていた御蔵島は、江戸時代栄えることとなります。
山に、ひいおじいさんが植えたツゲがある。
雨風に強く、100歳を迎えても、大きくはない。
天然のものもあるが、数百年かかっても、まだ細い。
今ではその最高級の将棋用具一揃えで、数百万円になるそうです。
御蔵島にはもう一つ、島桑(しまぐわ)が高級な木材であり、その自然に作られる木目の美しさを見極め、最高級の琵琶やタンスなどが作られていて、天皇の即位式にも献上されています。
また、その作者が著名な方であると、値段もはね上がり、先日某鑑定番組で紹介された桑の木のお盆が、いいお値段に鑑定されたそうです。
亜熱帯から亜高山植物までが生息している珍しい気候は、屋久島と似ている。
多くの学者も研究に訪れる興味深い島です。
ある方は、奄美から青森まで旅行ができるとおっしゃったそう。
そこには、島にしかいない生き物もいる。
ミクラミヤマクワガタ。
島の特性ゆえ生まれ、希少となったラン(蘭)も、一時は人々の理性を狂わせた。
香りの強い、白い純粋の蘭。
島風吹/島地獄
御蔵島では日が落ちる頃、山の上に黒い陰が踊っているのが見られるそうな。
海上を飛んでいた“カツオドリ達”が一斉に山に帰っていく時、山の上空をぐるぐると旋回するからだ。
それを、島風吹(しまふぶき)と呼ぶ者もいる。
また彼らが卵を生む時期には、土の中から、「ぐぅ〜」っという唸り声が聞こえてくることがある、それを島地獄(しまじごく)というらしい。
カツオドリ
私はこの旅で、このカツオドリが大好きになった。
何とも不思議な生活をしている彼らは、
自らの翼を羽ばたかせることでは飛び立てず、止まる事もできない。
巣は、山の地面に穴を掘ってつくる。
・・・
ではどんな生活を送っているかというと。
山に、季節によって非常に強い風が吹く。
そこに生息している木々は、それにより斜めに伸びているものがある。
また、屋久杉のように大きく、周りの植物と絡み合って、面白い姿をしている椎の木などがあり、その根は地面に張り巡らされている。
カツオドリは、そんな巨木の下に穴を掘って暮らしていたりする。
朝、巣穴から出てきたカツオドリは、せかせかと斜めに伸びた木の幹に登っていく。
通勤ラッシュの如く、押し合いへし合い列を成し。
せっかちな者は、登りきる前に飛び降りるが、案の定飛び立てない。
その斜めに伸びた幹より高い所までいき、そこから滑空して海風にのり飛んでいく。
昼間、海上を神の如く飛び回り、魚を獲って食べ、風を見失うこと無く飛んで、夕方山へ帰るのだ。
だが、自分で止まることの出来ない彼らはどうするのかというと。
鋭い視覚で自分の巣のある辺りを見定めて、そこの生えている木に思いっきりぶつかって落ち、そこからは鋭い嗅覚をつかって、巣穴へと歩いていくのです。
島の方に案内をしていただいて、夜、光るキノコを見に森へ出かけた時。
真っ暗なジャングルをそろそろ歩き、目を慣らし、さてこれが光るキノコです!と目を凝らしたその瞬間、上から物凄い勢いで転げ落ちてくるカツオドリ。
ゴロゴロ落ちてきて、そして何やら大きな声で文句でも言っている。
何なんだ!と驚き、その夜、宿に帰る時にはもう、自然とその鳴き声の真似が出来るようになっていました。
ついでに、そのぼてぼてとした歩き方も。
その姿は、ぜひ島へ来て、実際にごらん下さい。
御蔵島での、私たちの旅ルートはこちらから。