フィレンツェは、イタリアの主要な観光都市、ミラノ、ヴェネツィア、ローマから、およそ300kmの場所にある都市。実はこれらの都市から、1時間半前後で来られる日帰りも可能な街なんです!
そんなフィレンツェを日帰りで120%楽しむ方法を、フィレンツェ公認ガイドの私がお伝えしたいと思います。
フィレンツェは方法次第で、日帰りで十分に回れる!
フィレンツェはユネスコの世界遺産としても登録されている街です。ローマ(1時間半)やミラノ(1時間40分)から新幹線で日帰りで来られる方も多くいらっしゃいます。また、ローマ-ミラノ間、ローマ-ヴェネツィア間の移動中にフィレンツェ観光する方も少なくありません。
時間のかからない新幹線を使って上手に移動すれば、たっぷり観光する事も可能なんです。
イタリア国鉄の時刻表を見てみましょう。例えば、ローマを7時過ぎに出れば、9時前にはフィレンツェ中央駅に到着します。
フィレンツェを紹介してあるサイトやガイドブックは多いですが、観光客にとっては、肝心のまわり方の時間配分がよくわからないと言われます。
というわけで、現地ガイドが実際に、個人のお客様と観光する際の時間配分を紹介します!
駅から時系列でシュミレーションしてみました!
今回は、9時フィレンツェ駅に到着して1日で観光シュミレーションです。小さな街なので移動は基本徒歩で大丈夫ですよ!
ただ、イタリアは石畳がほとんどで、凹凸も多いです。歩きやすい靴で観光しましょう。
9:00 フィレンツェ駅に到着。
街から街へ移動の最中の場合、駅構内16番線ホームに荷物預り所があります。ここに荷物を置いて、さぁ出発! 以前大ブームとなった映画「冷静と情熱の間」の舞台ともなったフィレンツェ。気分は映画のヒロインです。
徒歩で駅から10分でこんな風景が見えてきます。
9:15 大聖堂周辺観光
大聖堂一般見学は通常10時に始まりますが、クーポラ登頂の途中に中の様子は見れます。
9:45 クーポラ登頂
さあ、フィレンツェを上から見てみましょう。
普段、かなり混雑をしているクーポラ。しかし私たちには時間がありません。
そんな時に使えるのがネット予約!
このシステムは今年からなので、ガイドブックに記載されていないと思います!
事前予約をして、ハイシーズンの行列を回避しましょう。ハイシーズンの週末は予約が取りにくい場合があります。
特に週末や祝祭日にかかる場合は、できるだけ早めの予約をしておきましょう。
11:00 シニョリーア広場周辺
ヴェッキオ宮殿外観など見学します。
11:30 ウフィツィ美術館でルネッサンスの至宝を見学!
ウフィツィ美術館はヴェッキオ宮殿のすぐ隣りにあります。
ハイシーズンは行列があります。ここでも役に立つ予約システム!
あらかじめ公式サイトで予約しておきましょう。
2時間あれば、ボッティチェリの「ビーナス誕生」や「春」、レオナルド・ダ・ヴィンチの「受胎告知」も見れます。
13:30 中心街でランチ
フィレンツェでは肉料理が中心です。
ヴェッキオ橋を渡って、歩いて5分のTrattoria 4 Leoniトラットリア クワトロ レオーニ(住所: Via de’ Vellutini, 1r 50125 FIRENZE)でトスカーナ料理はいかがでしょうか? 下町の人気のトラットリア(イタリアの大衆向き・小さなレストラン)です。
多くのレストランが夏の長期休暇で休む中、ずっとオープンしていました。フィレンツェ名物はビステッカ・アッラ・フィオレンティーナ、骨付き肉のTボーンステーキです。予約をして行かれることをおすすめします。
14:45 中心街でショッピング&ジェラート食べながらヴェッキオ橋周辺まで散策
フィレンツェでは、ジェラート屋がどんどん増えており、ジェラート激戦区となっています!
バルにおいてあるジェラートではなく、ジェラート専門のお店でホームメードジェラートをお楽しみ下さいね。
ヴェッキオ橋周辺でオススメはCARAPINA カラピナ(住所 Via Lambertesca 18/r) 。ヴェッキオ橋から歩いて1分の所にあります。お昼12時くらいからやっと開くジェラート屋さんです。フレーバーは季節によって変わるため、いつ行っても楽しみですね。
街探索で是非行ってみて欲しいオススメの場所は、メルカートヌオーヴォ(新市場)。シニョーリア広場のシャネルのお店の横の小道をはいるとすぐ、20mくらいの場所にあります。
ここには有名なイノシシのブロンズ像があります。
イノシシのピカピカの鼻を左手で触れば、またフィレンツェに戻ってこられると言われています。
ポンテ・ヴェッキオの写真を撮るなら、すぐお隣のサンタトリニタ橋からがおすすめです。
いつもたくさんの観光客やカップルが記念撮影をしていますよ。
15:45 ミケランジェロ広場でパノラマ写真も撮りましょう!
ヴェッキオ橋たもとのタクシー乗り場から、タクシーでミケランジェロ広場へ!
タクシーはそのままキープ! 無線タクシーなので、乗ったらすぐに運転手さんに、ミケランジェロ広場行きを告げます。
10分位広場でタクシーに待ってもらうように言いましょう。ミケランジェロ広場にタクシー乗り場はありますが、空車はめったにありません!
運転手さんはツーリストは写真を撮りに行くことは知っていますから、待っていてくれます。タクシー代は35ユーロ(≒3,955円/2016年8月現在)前後です。ちょっと高いですか?
でも駅から30分毎の1.3ユーロ(≒147円/2016年8月現在)の市内バスに乗っていると、往復合計最低1時間半はかかります。
旅はタイムイズマネー。ぜひ時間の節約しましょう!
パノラマを楽しんだ後は、タクシーでサンタ・マリア・ノヴェッラ薬局へ直行します!
薬局は駅の近くなので、ここで一気に時間を短縮できます。
17:00 歴史あるサンタ・マリア・ノヴェッラ薬局でお土産を探す
サンタマリアノヴェッラ薬局でフィレンツェならではのお土産を探しましょう。
ここは1600年代の薬局そのままの店舗が利用されています。
心が落ち着くような香りのポプリや、石鹸が大人気。世界中から観光客がやってきますよ。ちょっと贅沢なチョコレートや、紅茶なども販売しています。
18:30 中央市場で2階フードコートで早めの軽食
普通のレストランは開いていないので、サンタ・マリア・ノヴェッラ薬局にも、駅にも近い中央市場で2階フードコートで早めの軽食をとりましょう。
フードコートは、夜中の12時まで年中無休です。(1階の生鮮市場は14時までです)
フィレンツェでお馴染みの臓物の煮込みランプレドットやピザ、パスタ、ジェラート、ワインなど色々楽しめますよ。
20:00 フィレンツェ駅から列車出発
とうとうフィレンツェとはお別れです。駅には列車出発15分前には着いていることをおすすめします。
日帰り観光のコツとおわりに
いかがでしたか? 実際に来られたお客様は、「こんなに見どころがある街だと思わなかった」「他の街よりも小さくコンパクトにまとまっているのでなんだか落ち着く」と言われます。フィレンツェは、街の規模に比べて圧倒的な美術館の多さが特徴です。
数泊フィレンツェで過ごすのはもちろん理想的ですが、今回は1日でガイドブックに乗っている有名ポイントを押えつつ、美術館の時間、街ブラ時間もある日帰りプランをご紹介しました。
フィレンツェ日帰り観光のコツは
・タクシーは使うときは使う!
・事前予約をしっかりと!
時間を有効利用して、沢山思い出を作って下さいね!