4月16日イースターのフィレンツェ「山車が爆発」する祭りとは?
イタリア

毎年、復活祭のフィレンツェでは、伝統的な「スコッピオデルカッロ」のお祭りがあります。直訳すると「爆発山車」。今時、物騒な響きの祭りどんな祭りなのでしょう? 知られざる写真ポイントとともに紹介します。

由緒ある伝統は1096年から

復活祭とは、十字架に架けられたキリストが亡くなり、その3日後に復活すると考えられているキリスト教の宗教行事の一つです。
春分の後、最初の満月の次の日曜日とされているので、毎年3月か4月の間です。今年は4月16日。イタリアの人々は復活祭が来ると春の訪れを感じます。
スコッピオデルカッロの歴史は古く、1096年に十字軍の遠征で手柄を立てたフィレンツェのパッツィ家の当主が、キリストの墓石のかけらを持ち帰ります。パッツィ家では、復活祭の時にはこの石を火打ち石として使い、「聖なる火」を他の家族にも配布していたことから始まりました。よく見ると山車には2匹のイルカを示すパッツィ家の紋章で飾られています。
スコッピオデルカッロ
山車が大聖堂前に着くと、洗礼堂から火が付けられた模型の白い鳩が発射。鳩は洗礼堂からワイヤーでつながれた大聖堂まで一直線に進み、折り返し戻って来たときに、この山車に火が移り爆竹が弾けます。模型の鳩がちゃんと往復して戻ってくると、その年は豊作になると言われています。山車はこの日のために爆竹が仕掛けられているのがわかります。

思わぬところが山車の保管場所

さて、大聖堂に行くとほぼ人で見えない為、旅行者の知らないポイントを紹介します。山車は、大聖堂から約1.5キロの場所にある住宅街、プラトー通り(via il prato)に保管されています。こちらが出発点なので、地元の人や関係者しかいません。
スコッピオデルカッロ
時代衣装を着たパレードが先導します。写真を撮るならこちらが一番で、その後ゆっくりとパレードは移動します。

山車は、巨大なキアナ牛が引く

スコッピオデルカッロ
この巨大な山車は、約1.5キロの道のりを大聖堂前まで、花で飾られた牛が引いて移動します。お祭りの晴れ舞台、牛の角も金で塗られていますね。

フィレンツェの名物料理は、ビステッカ・アッラ・フィオレンティーナ、日本語で「フィレンツェ風Tボーンステーキ」です。伝統的なキアナ牛のステーキなのですが、実際には、キアナ牛を旅行者はほぼ見ることがありません。牛は田舎の山や丘の上で放牧されたり、農場で大切に育てられます。この祭りの山車を引いているのがキアナ牛です。人と比べると和牛より一回り大きいのがわかります。
スコッピオデルカッロ
尻尾にもリボンが。下の写真をよく見て下さい。ちゃんと蹄(ひずめ)にも金のマニキュア?が施してありますよ。

ブランド街を白い牛がゆく

スコッピオデルカッロ
細い道を、山車がゆっくりと進んでいきます。看板を壊してしまいそうな近さで、通りの家々からも窓から移動の様子を見る人がたくさんいました。時代衣装のパレードを先頭に、山車は徐々に進んでいきます。
スコッピオデルカッロ
街の中心、デパートのあるレプブリカ広場に到着。このあたりからどんどん人は増えてきます。何も知らなかった旅行者も、思わぬイベントにビックリしています。

大聖堂広場は人でぎっしり

大聖堂広場に着くと、規制が引かれているため、人々で身動きがとれないほどです。大聖堂でお祭りの様子を見られたい方は、早めに行くことをお勧めします。
スコッピオデルカッロ
みんなスマホやカメラを掲げているため、手を伸ばして撮影です。無事に山車に花火が点火され、祭りは最高潮になります。
スコッピオデルカッロ
2016年の豊作をお祝いします。
仕掛け花火は次々点火して見どころもたっぷり。春の訪れを告げる爆竹の破裂音が大聖堂に響きます。

いかがでしたか?
古い伝統が今でも沢山残っているイタリア。特にこの山車は、日本人から姿形が似ているので京都の山鉾みたいだと言われています。フィレンツェは、京都と姉妹都市を組んでいます。次回旅行の際は、訪れる街のお祭りに合わせて行かれるのも歴史に触れるいい機会かもしれません。

サンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂
Piazza del Duomo, 50122 Firenze

この記事を書いた人

ゆきとさな

ゆきとさなフィレンツェ県公認ガイド

旅行業界で20年以上働いています。旅行の度にコロコロシステムが変わるイタリアですが、できるだけ最新の情報を心掛けます。歴史と魅力が沢山の国イタリアに来て下さいね!

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