行楽の秋、食欲の秋、散策と食を楽しめる場所は特に嬉しい季節ですね。秋の味覚は沢山ありますが、新蕎麦もそのひとつなので、今回は蕎麦が名物で街並も魅力的な『出石(いずし)』をご紹介します。
出石は兵庫県の北部、但馬地方の豊岡市にあり、但馬の小京都と呼ばれている場所です。
出石皿そば
出石には『出石皿そば』という名物があります。
蕎麦が小皿に分けて盛られていて、1人前5皿が一般的です。5皿というとすごい量なのかと思われるかもしれませんが、1皿の量がそんなに多いわけではありませんのでご安心ください。
なんでも、幕末頃、屋台で出すときに持ち運びしやすい手塩皿に盛り付けたのが始まりだといわれています。
お店にもよるかもしれませんが、薬味が何種類かついてくるので、いろんな組み合わせで食べることができます。
お蕎麦屋さんの数もかなり沢山ありますので、食べ歩きするのも良いかもしれません。
また、11月には「新そば祭り」も開催されるようです。
出石城跡
出石は昔、出石城の城下町でした。城は明治時代に廃城令で取り壊されてしまいましたが、昭和43年に隅櫓が復元されています。
石垣等は当時の物が残っており、「ここにお城があったのか」と思うと歴史を感じることが出来ます。
また、傍には稲荷神社があり、朱色の鳥居が並ぶ光景も絵になります。
少し高台にあるので、そこから見降ろす街並みの姿もお勧めです。
辰鼓楼(しんころう)
出石の街並みの中で、ひときわ目を引くのが辰鼓楼です。
明治4年に建設され、明治14年に大時計を寄贈されてからは、時計台として親しまれています。
傍で眺めるのはもちろんお勧めですが、ちょうど昔ながらの通りの先に建っているので、通りと辰鼓楼の組み合わせはちょっとしたタイムスリップ感も味わえる風景です。
また、辰鼓楼は街のシンボル的な物で、なんとマンホールにもその絵が施されています。
出石酒造の酒蔵
赤い土壁が印象的な酒蔵です。
江戸時代中期の建物らしく、とても風情があり、近くで見るとちょっと圧倒されます。
「楽々鶴」という出石の地酒を製造されていますので、お土産にいかがでしょうか。
出石明治館
明治20年に建てられた、木造洋風建築の建物です。
元々は郡役所として使われていたとのことです。現在は出石の偉人展が常設してあります。
このような洋風な建物も、お城等とはまた違った歴史を感じることが出来、外観を見るだけでもお勧めです。
おりゅうの灯籠
江戸時代の交通運輸に利用された、旧出石川の橋にあった船着き場の名残です。
柳の下に灯籠があるこの光景は、まるで時代劇のセットのようで、お侍さんや町娘が陰から出てきそうな気さえします。
まとめ
出石は、のんびり散策するにはお勧めの場所です。
アクセスの方法等は下記を参考にしてください。
そう遠くないところに、外湯めぐりで有名な『城崎温泉』もありますので、そちらとセットで訪れるのも良いと思います。(『城崎温泉』については、また次回ご紹介いたします。)
秋の旅に是非いかがでしょうか。