今や日本国内外問わず様々なところで活躍しているLCC。
一番のメリットは安さには違いありませんが、だからこそLCCではない航空各社と比較すると、サービス面で融通が効かないこともあります。
そのひとつとしてよく挙げられるものが、「時間制限」。1分でもチェックイン時間を過ぎれば払い戻しもできないなど、悔しい思いをしたことがある方もいるのではないでしょうか。
今後そのような状況に直面した時のために、そして今まさに乗り遅れようとしている方のために、LCCユーザーのための乗り遅れの手引きをご案内します。
目次
2.乗り遅れそうなときにまず確認すべきこと
3.チェックインに間に合わなかった場合の対処法
4.上記全て該当せず、絶望的な時は
5.乗り遅れ早見表(例:ジェットスター、ピーチ、バニラエア、春秋航空)
このような目次で進めていきます。
今まさに乗り遅れんとしている方は、「5.乗り遅れ早見表(ジェットスター、ピーチ、バニラエア、春秋航空)」から確認することをおすすめします。
1.LCCについてのおさらい
あらためてLCCとは、Low Cost Careerの略で、その名の通り格安の運賃で搭乗できる航空会社のことです。
その格安の運賃をどうやって実現しているかというと、従来あるサービスを簡素化したり一部有料化したりすることにより、人件費や運行コストを削減し、その分運賃に還元しているという仕組みです。
2015年4月8日に成田空港第3ターミナルが開業し、その中に入っている航空会社が全てLCCであるように、日本国内外で盛り上がりを見せています。
ちなみに現状国内線の運航をしているLCCは、その定義にもよりますが、ジェットスタージャパン、ピーチ、バニラエア、春秋航空の4社を指すのが一般的のようです。
2.乗り遅れそうなときにまず確認すべきこと
それでは乗り遅れの内容に入ります。
チェックイン時間を調べる
まず、乗り遅れそうだと気付いた時には、予約便のチェックイン時間を調べましょう。
大抵の場合、国内線はフライトの30分前まで、国際線は50分前までが相場です。この時間に間に合いそうであれば安心です(詳しい時間は後述)。
遅延情報を調べる
もし空港でのチェックインに間に合いそうにない場合。
そんな時は予約している航空会社の遅延情報を確認しましょう。
LCCは、こちらの事情での乗り遅れ(渋滞につかまった、寝坊など)については補償をしてくれる可能性が少ないのですが、航空会社の事情でフライトが遅れたりする場合は、無償で次の便に予約を変えてもらったり、払い戻しをすることができます。
飛行機の遅延はそもそも可能性としては低いかもしれませんが、LCCはその性質上、一般的な航空会社と比較して遅延の起こる可能性が高いイメージがあります。
諦めてしまうより、ダメ元で確認してみる価値はあります。
下記の「乗り遅れ早見表」に主要4社の運航状況を確認できるURLを載せましたので、よろしければご参考ください。
ウェブチェックインは?
空港でのチェックインに間に合わず、遅延情報もない、ということがわかった場合。
ウェブチェックインを先にすれば良いのでは? と思う方も多いと思いますが、実はその状況でウェブチェックインをしてもあまり意味がないということを知っておきましょう。なぜなら、ウェブチェックインは基本的に下記の条件が揃った時に効果を発揮する機能だからです。
②自宅等で印刷環境があり、事前に航空券をプリントアウトしていること。
①については、預ける手荷物があると、どちらにしろ空港カウンターに行って預ける手続きを行わなければなりません。そしてその手続きもチェックイン時間と同じ時間に終了してしまいます。
そのため、もしウェブチェックインをしていても手荷物の手続きの時間(=空港でのチェックイン時間)に間に合わなければ預けることができません。
②については、例えば移動中にスマホ等でウェブチェックインを済ませたとしても、その後に発行される航空券を紙ベースで印刷していない場合は、空港カウンター等での手続きを改めてしなければなりません。つまり、いくらスマホでウェブチェックインしたとしても印刷環境がなければ無意味だということです。
空港でのチェックインに間に合わないための救済措置としてのウェブチェックインではなく、あくまでも航空会社の手続きの簡素化のための機能だということを覚えておきましょう(もちろん手荷物がない人にとっては嬉しい機能ですね)。
さらに今回まとめた4社の中では、そもそもジェットスター、バニラエア以外にはウェブチェックインの機能がありません。
ちなみに、過去に公開したこちらの記事→【LCC】ジェットスター便に乗り遅れそう……!そんな時の救済措置をご紹介では、”代理店経由だとウェブチェックインはできない”とありますが、それはウェブチェックインには予約番号とメールアドレスが必要だからということのようです。
3.チェックインに間に合わなかった場合の対処法
遅延情報もなく、カウンターでのチェックインも間に合いそうにない場合、残念ながら予定の便に搭乗することはほぼ諦めた方がいいかもしれません。
そうなれば次は、次の便に振替ができるかどうかや、キャンセルをして払い戻しができるかどうかを検討した方が良さそうです。
航空会社によって変更や払い戻しの締め切りは違いますので、下記の早見表をご覧ください。
ただし後述するように、カウンターに行けば振替をしてくれることもあるため、ここは自分の判断を信じるしかありません。
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4.上記全て該当せず、絶望的な時は
上記が全てあてはまらず、もうどうしようもない、という場合。
そのまま諦めて家に帰ってしまう前に、ダメ元で空港カウンターまで相談に行きましょう。
なぜなら各航空会社の空港カウンターでは、その時の航空便の状況などによって救済措置を取ってくれることもあるからです(航空会社によってその対応は変わります)。
その基準は公開されておらず私たちの知るところではありませんが、「チェックイン時間には間に合わなかったが、出発時間の直前に空港に到着し、相談したら手数料を払って次の便に振り替えてもらった」という例もあるようです。
公共交通機関の遅延による乗り遅れは払い戻しの対象となることもあるようなので、遅延証明書はもらっておきましょう。
この選択肢は不確定要素が多いため状況次第としかいいようがないのですが、せっかく空港の近くまで来たにも関わらず、諦めて家にUターンするよりは一度相談してみる価値はあると思います。
以上、LCC便に乗り遅れそうな時の確認事項と対策法を書きましたが、やはり何といっても余裕のある行動が一番です。
ちなみに、飛行機に乗る旅をする上で個人的におすすめしたいことは、荷物を少なめにすることです。これはLCCでなくてもそうですが、飛行機に乗るときに手荷物を預けるか預けないかで、時間の使い方がだいぶ変わってくると思います。
特にLCCの場合、上述したように事前にウェブチェックインをして航空券を持ってさえいれば直接保安検査場に行けますし、何より荷物検査で長蛇の列に並ぶ必要がありません。
今は機内持ち込み可能なキャリーケースも数多くの種類が売っていますので、できればその範囲に収まる荷物にしたいですね。
5.乗り遅れ早見表(ジェットスター、ピーチ、バニラエア、春秋航空)
※2016.10.31現在
まずチェックイン時間はフライトの何分前までなのか、そして遅延がないかを確認しましょう。
預ける手荷物を持っていたり、印刷環境のないところでウェブチェックインをしても意味がありません(詳しくは上述)。
それでは各航空会社について詳しく後述します。
ジェットスター
・運航状況→http://booknow.jetstar.com/FlifoSearch.aspx?culture=ja-jp
・チェックイン時間→国内線2時間前〜30分前、国際線3時間前〜60分(45分)前
※機種によって異なります。詳しくはこちら
・ウェブチェックイン→国内線48時間前〜1時間前、国際線48時間前〜2時間前(一部利用できない国際路線あり)
※ウェブチェックインはこちらから
・搭乗口締め切り→15分前
・変更・払い戻し→国内線は出発時間の2時間前、国際線は出発時刻の3時間前(エコノミークラスのStarter運賃またはStarter Plus運賃のフライト予約のみ。エコノミークラスのStarter Max運賃、ビジネスクラスのBusiness運賃またはBusiness Max運賃のフライトの予約は出発当日であればいつでも可能。)
※変更・払い戻し方法はサイトか、コールセンターで可能。
ピーチ
・運航状況→http://www.flypeach.com/jp/flightStatus.aspx
・チェックイン時間→国内線90分前~30分前(関西国際空港、沖縄(那覇)空港発は出発時刻25分前)、国際線120分前~50分前
・ウェブチェックイン→なし
・変更・払い戻し→運賃タイプにかかわらず、出発時間の1時間前まで。
※変更・払い戻し方法はコンタクトセンターかPCサイトか空港カウンターで可能。
バニラエア
・運航状況→http://www.vanilla-air.com/jp/flight-info
・チェックイン時間→国内線90分前~30分前、国際線120分前~50分前
・ウェブチェックイン→48時間前から2時間前(国内線のみ)。
※ウェブチェックインはこちらから
・搭乗口締め切り→国内線・国際線ともに20分前
・変更・払い戻し→国内線は出発時間の90分前、国際線は120分前まで(わくわくバニラはどちらも不可、払い戻しはコミコミバニラのみ可能。)
※変更はこちら、払い戻しはこちらから
春秋航空
・運航状況→http://j.springairlines.com/jp/help/serviceguideflightdynamics
・チェックイン時間→国内線90分前〜35分前(成田発は120分前~)、国際線120分前〜45分前
・ウェブチェックイン→なし
・搭乗口締め切り→30分前(成田発以外の国内線は25分前)
・変更・払い戻し→・ラッキースプリング―不可 スプリング―払い戻し:15日以上前まで、変更8日前まで スプリングプラス―払い戻し:8日前まで、変更:出発7日以内
※詳細、方法はこちら
その時の状況によっては、有料で振替えなどの救済措置をとってくれるかもしれません。