読者の皆さん、次の開運お散歩の行き先はもう決まりましたか? たまには目先を変えてみるのも一案ですよ。例えば、多国籍タウンとして知られるJR大久保駅から徒歩数分、そこだけ台湾へトリップしたような、豪華絢爛なパワースポットがあるのをご存知ですか?台湾で最も信仰を集める海の女神を祀った「東京媽祖廟(まそびょう)」です。こちらの4階建てのお寺には、ほかにも強力な神様たちが勢揃い。東京にいながらにして台湾の神様達に会える、本格派の開運スポットをご紹介します!
お参り前の勉強タイム!「媽祖廟」とは?

今回ご紹介するパワースポットは、いつも筆者がご紹介する日本の神社仏閣とは違い、中国大陸で信仰されてきた神様を祀ったお寺になります。そのためお寺のご紹介前に少しだけ勉強しておきましょう。
「媽祖廟」とは
「媽祖廟」は中国沿岸部を中心に信仰される道教の女神を祀った寺院を指します。台湾や香港へ旅行した方はご存知かもしれませんね。
「媽祖」は航海・漁業の守護神として大事にされてきている女神様。 天后(てんごう)、天上聖母(てんじょうせいぼ)など、様々な異名を持ち、そのご利益は航海の安全をはじめ、子宝、安産、縁結び、学問など、バラエティに富んでいます。
日本でも、横浜中華街にある「横濱媽祖廟」が有名ですが、2013年台湾華僑の方々の手で都内に建立されたのが今回ご紹介の「東京媽祖廟」なのです。
東京の町中に突如現れる台湾パワースポット

JR大久保駅南口から徒歩5分ほど。背の低いビルが密集する細い路地街。中華・韓国・タイなどエスニック料理の香りが漂う中、突如そのお寺が姿を現します。
目の覚めるような朱赤とオレンジ色の4階建てのビルの壁面には、ところ狭しと龍や朱雀、そして仙人や賢者、天女達の姿が・・・これこそまさに「東京媽祖廟」。

この一画だけが台湾へのトリップ感を味わわせてくれるパワースポットなのです。
極彩色とはこういうことなのね、と思う程寺院には赤・緋色・青・緑・黄・金色の鮮やかな世界が繰り広げられています。外観に見とれて一瞬中へ入ることを忘れてしまいましたが、気を取り直してお参りへと向かいます。
いざ、東京媽祖廟へ

1階は受付・事務所が併設されており、係の方が常駐しています。日本語対応もOKなので、お参り希望の方は遠慮無く声をかけてみましょう。お参りにはお線香(数百円)を買う必要があるのですが、係の方が丁寧にお参りの手順を教えてくださるので、ぜひこの機会に中華式参拝にトライするのも一案です。
というのも道教のお寺には独自の参拝手順があり、なじみが無い方は無作法にならないためにも、一通り教わっておくのがおススメ。ちなみに公式サイトには、お参りの順番の解説画像もあるので事前確認も可能です。

筆者もお線香を購入し、まずは入口の天公炉(てんこうろ)の前で天の神様にごあいさつ。ここでお辞儀を三回してから、名前・生年月日・住所を心の中で神様に伝えます。
その後は階段またはエレベーターで2階の関帝殿へ。縁結びや金運を願う方には必須のお参りスポットです。商売繁盛のご利益で知られる「関聖帝君」、金運を司る「武財神」、そして縁結びで有名な「月下老人」など、たくさんの神様達が祀られています。
3階が媽祖殿、つまり本殿となっており、こちらにはピンク・黒・金の三色のお顔をたたえた媽祖神さまが鎮座しています。あいにく筆者訪問時には礼拝の時間で、信者の方々が集まっていたため写真を撮ることができませんでした。気になる方は公式サイトをご覧の上、ぜひ実際に足を運んでみてください。

4階には日本人にもおなじみの観音菩薩、地蔵王菩薩、そして薬師如来など仏教の神様達が祀られています。
最後に1階へ戻ってお寺を出ようとしたら、「向かいのビルにもお参りできます」と係りの方が教えてくださるので見上げてみれば、ビルの一部だけ台湾仕様の豪華な装飾が目に入りました!

こちらに祀られているのは道教の最高神「玉皇上帝(ぎょくこうじょうてい)」―天界・宇宙の支配者―です。ひときわ金色がまぶしい空間ということも手伝って、一番尊い神様というのも納得。これだけ絢爛な色のオーラに包まれていたら、いやでも開運しそうだなと思うのは筆者だけでしょうか…
マナーと流儀を守って開運しよう!

日本の神社仏閣とは真逆の特徴を持つ、きらびやかな台湾寺院ですが、赤と金の見るからに縁起の良い色彩のパワーに加え、そこかしこに龍の姿がほどこされていて龍好きにもたまらない開運スポットと言えるでしょう。

また今後、台湾や香港、マレーシアなどへ旅行予定の方も、現地でお寺にお参りすると思いますので、これを機に予習できる良いチャンスでもあります。

とはいえ当然ですがこちらは観光地ではなく、あくまで信仰の場所。静かにお参りするなど、礼節ある振る舞いでお参りいただけたらと思います。
東京都新宿区百人町1-24-12




