2014年、北海道に新幹線が開通して賑わいを見せた函館市を中心とした道南エリア。あれから10年が経ち、北海道の陸の玄関口として在来線との乗り換えを行う「新函館北斗駅」の様子は一体どのようになっているのでしょうか?
「新函館北斗駅」の歴史と駅周辺の様子
2014年(平成26年)6月11日、北海道北斗市に開業した新函館北斗駅。北海道新幹線開業にあわせて作られた駅だと認識されている方も多いようですが、同駅の前身はJR函館本線の渡島大野駅です。
同駅のある北斗市は元々、平成の大合併が行われるまでは上磯町と大野町という2つの自治体に分かれていました。さらに、道南の主要都市である函館市に近い上磯町に比べ、新函館北斗駅のある大野町はいわゆる“田舎町”。駅がリニューアルするまでは、周辺にはほぼ畑しかなかったそうです。
駅舎横のポストの上に乗っているのは、北斗市の公式ゆるキャラ・ずーしーほっきー。北海道新幹線の開通をきっかけに自治体では街おこしを頑張っているようですが、駅のリニューアルから10年を過ぎた今でも、新函館北斗駅の周辺は栄えているとは言い難い状況のままです。駅が新しくなって変わったことといえば、近隣にホテルがいくつか建ったことくらいでしょうか。
そんな寂しい現状の同駅ですが、いざ駅舎の中へ入ってみると、マニアにはたまらない“北斗市らしい”ものがあるということをみなさんはご存じでしょうか?
作家のサインとともに並ぶ「北斗の拳」のケンシロウ
新函館北斗駅の駅舎内にはさまざまな展示物が設置されていますが、中でも多くの人の目を惹くのがこの銅像。マンガやアニメに詳しくない方も一度はその買いを見たことがあるであろう有名キャラクター・ケンシロウの銅像が、「北斗の拳」作者のサインとともに飾られていました。
筆者はこの作品に関する知識があまりないためピントこなかったのですが、にらみを利かせて何かを指さすこのポーズは、同伴していた家族いわく、作中のメインともいえるシーンとして有名なのだとか。
正直なところ「なんでこんなところにケンシロウ…?」と思ってしまったのですが、よくよく考えてみれば、ここは北斗市。きっと、この自治体名と作品の名前がリンクしていることで、ここのケンシロウの姿があったのでしょう。
北海道陸の玄関口として栄えて欲しい! 今後の飛躍に期待
北海道新幹線の札幌延伸が2030年以降に延期することが決定し、当面は開発の停滞は予想される同駅周辺。今後新幹線が札幌まで延伸すれば、このあたりは今より栄えるのではないかと期待はできますが…。実際のところ、観光都市として人気の高い函館市へ行くために乗り換えが必要だったり駅利用者数が伸び悩んでいたりと、まだまだ課題はたくさんあります。
今はまだ注目度の低い同駅ですが、今後新幹線の札幌延伸時期が確定し、この延伸に伴いどのように駅周辺が発展していくのかがとても気になりますね! みなさんも今後の動向に注目してみてください。
●新函館北斗駅
〒041-1242 北海道北斗市市渡1丁目1−1