江戸時代にタイムスリップ! 悠久の歴史を感じる佐倉城下町さんぽ

関東 その他
江戸時代にタイムスリップ! 悠久の歴史を感じる佐倉城下町さんぽ

また今年も春がやってきました。新生活のはじまりや年度の切り替えなど、ひとつの区切りでもあるこの時期は、清々しい気候ともあいまって、ゆったりと散歩するのが心地よいシーズンでもあります。そこで今回は散歩コースのひとつを紹介します。

江戸時代にタイムスリップ! 悠久の歴史を感じる佐倉城下町さんぽ


おすすめするのは、千葉県佐倉市にある佐倉城址公園です。千葉県北部中央に位置する佐倉市にあり、徳川家康の命でその家臣である土井勝利が、もともとあった鹿島城を整備して築いたそうです。江戸東方の要所として堀田正睦(まさよし)といった実力者が城主として派遣されていました。


佐倉城主の経験者が9人も江戸幕府の役職で最高位となる老中になっていることから「出世(老中)の城」とも呼ばれているとか。縁起の良い場所でもあります。また、千葉県で唯一「日本100名城」に選定されています。

佐倉城址公園を散歩

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佐倉城は石垣を持たない土づくりの城で、城趾となっている公園内に天然の地形を利用して築いた土塁や空堀などを見ることができます。また、きれいな花木がそこかしこにある自然豊か公園となっていて、地元の人や県内の家族連れが行楽に訪れる場所でもあります。


もちろん、佐倉城だけに桜の名所でもあり、花見スポットになっています。名桜という13品種を含む、トータル約50品種1000本以上の桜がこの時期には咲き乱れます。空堀に咲く桜など、お城ならではの風景を楽しむことができます。

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桜のほかにも、梅や牡丹、菖蒲や紅葉など季節ごとに自然を楽しめます。特に菖蒲は公園の一区画に9000株を植えた田園が用意されていて、6月の見頃の季節には一面に花を咲かせます。

城の雰囲気を感じる園内

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城の中心である天守閣をはじめ、城としての建造物はほとんど残っていませんが、地形や痕跡から当時の姿を想像しながら散歩するのも乙なもの。至るところで歴史と自然のダイナミズムを感じられます。

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天守跡の後ろ、いまは木薮に覆われて視界が遮られていますが、高台から周囲を見渡せるロケーションになっていて、ちょっとした城主気分を味わえます。その天守跡の下に広がる本丸跡の広場。ちょうど行楽客を目当てにした屋台やキッチンカーが準備をしていて、当時の城の活気を再現しているようでした。

アドベンチャー要素もある!?

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また、本丸や二の門、三の門といった人出の多いメインどころのルート以外にも、藪道・けもの道を行くようなルートもあり、冒険心も満たしてくれます。本丸の裏手は急な崖といった様相で、そこを通る細い道は、逃げ出したり忍び込んだりするための緊急避難的な「非日常」の趣きにあふれています。


そして、いろいろ張り巡らせている道を歩いているうちに若干迷子になりました。城というのは敵の侵入を防ぐためにさまざまな仕掛けを用意していたのを肌で感じた次第です。精巧な地図やGPSを駆使する現代人をも惑わせる歴史の叡智をそこに見ました。ただ私がポンコツだっただけではないかとの説もあります。

城や江戸だけじゃない

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佐倉城は維新後に軍隊が置かれた場所でもあり、近代の歴史も感じられます。先に触れた堀田正睦と日米修好通商条約の前段階で交渉したアメリカ初代在日領事・タウンゼント・ハウスの銅像や陸軍病院跡、兵士が高所から飛び降りる訓練に使ったという12階段など、江戸から明治・大正・昭和とつながる歴史の流れに触れることができる場所となっています。


歴史を感じられるのは佐倉城址公園だけではありません。周辺には城下町としての面影が残る、歴史的な建造物や風景も。何度も登場する堀田正睦の四男で最後の佐倉藩主である堀田正倫(まさとも)の邸宅「旧堀田邸、さくら庭園」や診療所と蘭医学の塾を兼ねていた佐倉順天堂記念館などがありますが、今回寄ったのは「佐倉武家屋敷」です。

周辺も情緒あふれる素敵な場所

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江戸時代の城下町に残る当時の屋敷が公開されている場所で、旧河原家・旧但馬(たじま)家・旧武居家の3棟が並んでいます。武士の生活を垣間見え、資料も確認することができます。見学には入館料が必要で、開館時間は午前9時~午後5時(入館は午後4時30分まで)まで。月曜日や年末年始や休館となっています。

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武家屋敷はちょっと敷居が高いと感じる方は、その近所にある「侍の社」はいかがでしょうか。佐倉藩士の屋敷を利用した施設で、座敷の前庭や裏庭、植栽景観を見ることができます。こちらは無料で解放されていて、使用人や農民などの目線による江戸時代の生活をうかがいしれる施設になっています。

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さらに、その近くには「ひよどり坂」と呼ばれる、当時とほとんど変わらない景色を見ることができる古径があります。竹林に囲まれた細い坂道は風情たっぷり。少し薄暗い道中で武士とすれ違いそうな雰囲気が漂っていると思ったら武士がいました。どちらかというと幽霊っぽいですが。

美味しい和菓子もいただける

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さて、公園巡りから周辺の散歩まで、ゆうに1時間半から2時間くらいは経過します。少し疲れも感じるかもしれません。ちょっと一息、甘い物でもいかがでしょうか。ここで紹介するのが「蔵六餅本舗 木村家」さんです。


佐倉城下町通りに店舗を構える老舗の和菓子屋さんです。情緒あふれる外観が歴史を感じさせます。あんぱんでおなじみの銀座木村家の2号店として明治15年に創業し、次第に和菓子をメインに「くら替え」したお店です。

おすすめ和菓子

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名物「蔵六餅」は佐倉藩・堀田家に伝わる家宝にちなんでつくられたそうです。亀甲模様の最中に餅が入った佐倉銘菓で、佐倉市が誕生した昭和29年から地元で愛されています。粒あん、こしあん、白あんの3種類で、最中の色も異なっている丹念な仕事ぶり。

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また、佐倉十一万石にあやかった「佐倉十万石最中」も絶品。あんぱんがルーツにあるだけに、しっかりした甘さが際立つあんが特徴的で、疲れた体に染み渡る美味しさです。城をかたどった最中も上質で、有機栽培の米から作るこだわりの逸品となっています。

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このほかに、梅の身をまるごと一粒使った「梅のかほり」や桜色に色付けした白こしあんと塩漬けした桜の葉を細かく刻み練り込んだ「さくらまんじゅう」、千葉でしか味わえない県を代表する老舗菓子メーカーの共同開発商品「葉重-HAFASANE-」、季節商品となる「ひよどり竹」や「くづきりそうめん」など、豊富な商品が取り揃えてあります。


木村家 本店

住所:千葉県佐倉市新町222-1

営業時間:午前9時~午後5時まで

定休日:水曜日、元旦(毎月10日、お盆、年末年始は営業)



佐倉市にある佐倉城址公園と城下町の雰囲気を残した周辺の散歩コース。歴史と自然を感じる、散策にぴったりのスポットです。季節ごとにそれぞれの良さがあるので、いつでも楽しむことができますよ。

●佐倉城址公園

佐倉市城内町官有無番地