みなさんが想像する「名古屋市」のイメージとはどのようなものでしょうか? 喫茶店のモーニングサービスやなごやめしなど、独自の食文化に焦点が当たりがちなこの名古屋市ですが、実は数多の有名武将を輩出したまちとしても知られています。
今回は、2026年放送の大河ドラマ「豊臣兄弟!」放送をきっかけに興味を持った豊臣氏を中心とした戦国武将のみなさんのルーツや歴史を知るべく、中学校卒業程度の日本史知識しかない筆者が豊臣兄弟生誕の地・名古屋市中村区を歩いてみました。
日本史フリークのみなさんにはおなじみのスポットからまち歩きの途中で見つけたユニークなスポットまでさまざまなものをご紹介できればと思います。
スタート地点は「地下鉄中村公園駅」

中村区の中心部ってどこだろう? と、ふと考えたときに真っ先に思い浮かぶのは、名古屋駅を擁する名駅エリアでしょう。しかし、名駅エリアは繁華街なので、数々の再開発を経てまち自体が新しいものとなっています。
今回の目的はただの観光ではないので、古い町並みと歴史関連スポットが多くある地下鉄東山線の中村公園駅を起点として歩いてみることにしました。中村公園駅のそばには歴史ある豊国神社へ通じる豊国街道が延びているので、ここを歩けば何か面白いものがあるでしょう! という安直な考えですが(笑)。
そして、その予想はまさに的中! ちょうど中村公園内に大河ドラマ「豊臣兄弟!」の関連施設がオープンしたこともあり、中村公園駅の改札を出てすぐのところに名古屋市と戦国武将との関わりを示す大きなボードが置かれていました。
地下鉄駅から地上に出てまず目に入るのは「大鳥居」

地下鉄駅を出て地上に顔を出してすぐに目に入るのは、豊国街道の入口に建つ「大鳥居」。
この先に有名な神社があるからその関連なのかな? と想像していたのですが、のちに調べてみると、この大鳥居は1929年に愛知郡中村が名古屋市に編入されたことを記念して建てられたものでした。しかもこの鳥居、当時の日本最大級の規模だったというから驚きです。
そして、以前このあたりには中村遊郭という遊郭があり、この鳥居はその歴史を伝えるランドマーク的な存在として現在も保存。戦国時代の歴史には無関係でしたが、名古屋市の歴史という観点からは面白い知識を得ることができました。
地下鉄駅と中村公園を結ぶ「豊国街道」を散策

まずは、地下鉄駅から豊国街道を北上して中村公園を目指します。地下鉄中村公園駅を起点にして豊国街道を歩くのであれば、出口自体は3番出口が街道の起点から近いのですが、地下道で回り道せずとも地上に出られる1番出口からの出場が個人的にはおすすめ!
先ほどご紹介した大鳥居を良い角度で見ることができる点も1番出口の利用を推すひとつのポイントです。

取材時は「豊臣兄弟!名古屋中村大河ドラマ館」がオープンした頃だったので、施設の開業を知らせるタペストリーが街灯に掲げられていました。
『大河ドラマファン注目! 中村公園内に新たにオープンの新施設「豊臣ミュージアム」』

豊国街道の各所には、地元にゆかりのある戦国武将を紹介する看板が立てられています。さまざまな武将が紹介されているので、お気に入りの武将が紹介されている看板を探してみるのも面白いかもしれませんね!

こちらのデザインマンホールは取材時の少し前に設置されたばかりのもの。今回の散策では豊臣秀吉と加藤清正のものだけ見つけることができたのですが、実際には豊臣秀長のものを含む3種類が設置されているようです。
豊臣兄弟や加藤清正が好きな方は、ぜひ推しの武将のデザインマンホールを探してみてください♪
お散歩にも最適! 豊国神社を擁する「中村公園」

豊国街道を歩くこと10分ほど。街道の突き当りに見えてきたのは、前述の「豊臣兄弟!名古屋中村大河ドラマ館」や豊国神社を擁する「中村公園」です。

まず訪れたのは、中村公園の中央付近に位置する「豊国神社」。出世や縁結びのご利益があるとされているので、足を運んだ際はていねいにお参りしておきましょう。
1885年に豊臣秀吉の生誕地・中村に創建されたこの神社には、豊臣秀吉と加藤清正が祀られています。この神社は中村公園が整備される前からここにあり、この神社を起点として中村公園が整備されたというのが正しい解釈なのでしょうね!

戦国時代の日本史が好きな方は、中村公園南西部にある「名古屋市秀吉清正記念館」を訪れてみてはいかがでしょうか。今回入場はしませんでしたが、織田信長、豊臣秀吉、加藤清正らに関連する展示物が数多く並んでいます。
同じ建物内には図書館や小劇場も併設しているので、資料館としての機能だけでなく、地域に根差した公共施設として機能しているようでした。

そして、そのままぐるりと公園内を一周してみると、「豊臣兄弟!名古屋中村大河ドラマ館」のある「豊臣ミュージアム」の脇にアニメキャラクター調のイラストが描かれた顔出し看板を見つけました。
日本史の関連施設と聞くと堅苦しいイメージがあるかと思いますが、このような親しみやすいキャラクター要素を取り入れることで幅広い年代のみなさんが楽しむことができるのでしょう。

また、中村公園には池や遊具スペース、北側には競輪場があり、ぐるりと一周するだけでさまざまな景色を堪能することができます。
名古屋駅からのアクセスも10分少々と近いので、ふらりと散歩に訪れる場所としてもぴったりでしょう。
●中村公園
愛知県名古屋市中村区中村町高畑68
ひたすら「秀吉推し」な中村区を歩いてみよう

中村公園周辺での取材を終えた別の日、同じ中村区内の太閤通り沿いで見かけたのがこのポスト。郵便ポストのデザインにも豊臣秀吉の家紋や瓢箪がデザインされており、名古屋市中村区という地域一丸となって豊臣秀吉をリスペクトしていることがよくわかりました。
2026年は大河ドラマ「豊臣兄弟!」が放送されていることもあり、これからもさらににぎわいを見せるのであろう中村区。日本史好きな方も、そうでない方も、この記事を読んで少しでも中村区に興味を持っていただけたのなら、ぜひ現地を訪れてまちを歩いてみてください。



