突然ですが、高いところはお好きですか?
台北で一番高い建物といえば、何と言っても台北101。
2018年現在で世界第10位の高さを誇るこの巨大なビルは、台北中にみっしりと建てられた無数の高層ビル群の中にあってなお、まるで台北中の建物の王者であるかのように眼下に他を見下ろしています。
天をも衝かんとするかのような真っ直ぐな外観は、竹をモチーフにデザインされています。
竹はまっすぐしなやかに成長することから、台湾では縁起物として扱われています。その竹に刻まれた節の数は全部で8つで、これもまた台湾並びに中華圏ではたいへんに縁起の良い数字です。
他にも風水的に良いとされていることを色々に盛り込んで設計がされている、いわば中華圏の伝統と高度な建築技術を融合させたような建物が、この台北101という建物なのです。
台北101には展望台があって、観光客はそこから台北の景色を見ることができます。
81階と91階にそれぞれ展望台があり、91階の方はなんと屋外に出て台北の景色を見ることが可能です(晴れていて風がない日に開放しています)。
こんな高い所、しかも屋外から台北の町並みを望むことができるというのは、なかなかに得難い体験だと思いませんか? 高所好きとしては、ぜひとも行って置きたい観光地の一つでしょう。
そんな台北101ですが、実はもう1箇所、多くの観光客が台北の町を眺めに訪れる場所があるのをご存知でしょうか。
公式の展望エリアではなく「観光客が展望台のように利用できるエリア」で、展望台よりはかなり下の階に位置しているのですが、それでも地上35階とかなり高いところにあることから、敢えてこちらのエリアから台北市街を眺めるという方も結構います。
一体どういった理由で展望台ではなくこちらのエリアを訪れるのかというと、それにはいくつか理由があるのですが……それは下記で詳しくお話をいたしましょう。
そういうわけで今回は、多くの観光客が訪れる台北101第三の展望エリア「星巴克(スターバックス)台北101・35樓門市」と、そこを訪れるメリットについて、少々お話をさせていただきたいと思います。
スターバックス台北101・35樓門市を訪れるメリット
その1、入場料が安い
台北101はオフィスビルとして、内部に多くの企業の事務所が入っています。本来であれば内部の企業に勤めている方しか入ることができないところを、一般の方にも有料で開放しているのが81階や91階の展望台です。
この「有料で」というのがなかなか曲者で、結構な金額を徴収されます。
台北101の展望台の入場料は600元(2018年11月時点)。2019年1月現在で1元が3.53円程度ですから、日本円にすると2,100円強を支払う必要があります。
東京タワーの拝観料が820円(特別展望台プラスで1,420円)、スカイツリーの展望デッキの拝観料が当日券で2,060円ですから、それより更に高いというわけです。
旅先で使うお金をいちいちケチるのも何ですが、上の金額の対比を見て、やはり締めるところは締めていかねば……と思われた方もいるのでは?
思わないという方は上の展望台へ行っていただければいいかと思いますが、もし思ってしまった方は、ぜひスターバックスも視野に入れてみてください。
こちらのスターバックスにも最低消費金額250元(≒882円/2019年1月現在)という条件はありますが、それでも展望台600元よりは安いですし、この250元でコーヒーや軽食、ケーキなどを楽しむことができるというメリットがあります。拝観料ではなくて、最低消費金額ですからね。
台北で喫茶店に入るとだいたいこのくらいの金額になることを考えると、カフェの利用料としても妥当だと思います。
私は最低消費金額250元のために檸檬塔(レモンタルト)岩漿巧克力蛋糕(フォンダンショコラ)と、薄荷風味摩卡咖啡(ミント風味のカフェモカ)を注文しました(計310元でした)。
ケーキ以外に軽食もありますし、軽食は不要、飲み物だけで良いという方は、台湾をモチーフにしたタンブラーやマグカップなどを買ってお土産にしてもいいかと思います。
その2、綺麗な景色が見られる!
スターバックス台北101・35樓門市を利用する一番の理由として挙げたいのがこれ、台北で一番高い所にあるスターバックスで景色を眺めながらコーヒーを飲むことができるという点です。
というわけで、スターバックス台北101・35樓門市から見た台北の夜景がこちら!
車や建物の放つ光の粒がいっぱいに集まっているのが、まるで地上に電飾をいっぱいにばら撒いたみたいでなかなかに綺麗でしたよ。
私は単純に夜景が見たいと思って夜に訪れたのですが、この風景を見てふと思いました。これ、夕方日没の頃を狙って行くと良さそう。
夜景では黒一色に染められてしまうため見ることができない台北の建物群と、建物が纏う窓の明かりを同時に見ることができるのではないかと。
そんな美しい風景が、日没の朱色から藍色に移り変わる空色の中で徐々に輝きを増していくのを拝めるのではないかと!!……予想ですけどね。
今度もう1度行ってみて、予想通りのものが見られるか確認したいと思います。
スターバックス台北101・35樓門市の利用方法
こちらのスターバックスは101内部で働いている方、もしくは仕事などの用事で訪れた方以外は、勝手に入って勝手に利用するということはできません。
訪れる前に必ず事前予約するなど、利用に関して一定のルールがあります。
それでは下記に順を追って利用方法を説明していきましょう。
1.予約する
スターバックス台北101・35樓門市に入店するためには、まずは電話にて入店の予約をする必要があります(※席の予約ではありません)。
まずは02−8101−0701という番号に電話をかけます。1回で出ないことが多々ありますので、店員さんが電話に出るまで根気よく電話をかけ続けてください。
店員さんが電話に出たら、予約をしたいという旨と、予約をしたい日にちと時間帯を伝えます。時間帯を伝えると店員さんから、○時〜○時の時間帯で入店ができるということを伝えられるので、店員さんに指示された時間の通りに予約をしましょう。
こちらのスターバックスは開店後から1.5時間ごとに時間に区切りを設けており、それを利用制限時間としてお客さんの総入れ替えを行っています。
たとえば私は「○月○日の夕方5時半以降に入店したい」と伝えましたが、それに対する返答が「6時〜7時半の時間帯で入店できます」でした。
この日は土曜日で営業は夜の7時半まででしたから、夜の6時〜7時半の1.5時間を利用して入店できたというわけです。
なお、入店後1時間など早めに店を出ることは可能です。
入店時間が決定したら、自分の名前を店員さんに伝えます。名前は本名を中国語読みしても日本語読みしてもどちらでも良いとのことでした。
名前を伝えると8桁の申込み番号を伝えられるので、メモを取りましょう。この番号は当日入店への受付をする時に必要になりますので、書き間違えないようにしてくださいね。
2.利用するにあたってのルール
予約番号を伝えられた後で、店舗を利用するにあたっての注意点を告げられましたので、それについても記載いたします。注意事項は下記の2点です。
・6時〜7時半の時間帯で予約を取ったので、利用開始時間の10分前までに台北101の1階の受付の隣に集合。
台北101で上の階に行く場合はエレベーターを使う必要があるのですが、個人で勝手に使用することができないため、利用時間に合わせてスターバックスから下りてくる店員さんの誘導に従ってエレベーターに乗り込み、店舗まで引率してもらう必要があります。
そうした理由で、利用開始時間の10分前には台北101の1階のホールに到着しているように指示を受けます。
時間に遅れると店員さんにおいていかれるので、絶対に遅刻しないよう気をつけてくださいね。
3.現地での流れ
当日現地に集合した後の流れについては、下記の通りです。こちらも箇条書きしておきます。
・受付番号を伝えると数字を書いた紙をもらえる。こちらの番号の順に席を選ぶことができる。何番をもらえるかは早いもの勝ち。
・全員の受付が終わったら、店員さんの誘導に従ってエレベーターに乗り込む。
・35階についたら、1階で受け取った番号の順に店内に入って、座席を確保する。
・席を決めたらカウンターで注文する。注文した商品ができた時に呼ばれる番号も1階で貰った番号を使用する。
以上のような流れです。
私は1階で受付した時の番号が9番(左側の番号。右は利用者数です)だったので、9番目に店内に入りました。
この番号で窓際の座席はすでに埋まってしまっていたので、どうしても窓際に座りたい人は1階で店員さんを見かけたら速攻で受付してもらうと良いかもしれません。
スターバックス台北101・35樓門市への行き方
それでは最後に、駅から集合場所までの経路など。
台北101の最寄りの駅は、MRTレッドライン(淡水信義線)の台北101/世貿駅となります。
台北101/世貿駅を下りたら、4番出口へ向かいます。
4番出口を出ると、向かって右側に鼎泰豐(ティンタイフォン)と正面にスターバックスがあるところに出ます。
左側に階段とエスカレーターがあるので、それを登ります。
エスカレーターで上まで登りきったら、エスカレーターの進行方向とは逆側に向かいます。少し歩くと新宿駅の近くにもある「LOVE」と同じモニュメントがあります。
そのモニュメントの近くの入り口から台北101の建物の中に入ります。
建物の中に入ったら右手の方にビルの受付があります。受付付近にスターバックス台北101・35樓門市入店者の待機所がありますので、そこで時間まで待ちましょう。
美しい台北の町並みを眺めながら、素敵なひと時をお過ごしくださいね!