出雲大社より古い!? 松江の神魂神社

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出雲大社より古い!? 松江の神魂神社

日々たくさんの参拝客で賑わう出雲大社ですが、実はさらに歴史の古い古代出雲国家ゆかりのパワースポットが松江市郊外にあるんです。その中でも今回は、スピリチュアル界隈でも「本物のパワースポット」と称される神魂(かもす)神社へ行ってきました。

ちなみに2026年3月まで放映されていたNHKの朝ドラ「ばけばけ」のモデル、小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)自身も参拝したと記録に残されています。

現存する最古の様式の拝殿が醸し出す空気は・・・今まで感じたことのない程重厚なものでした。

神魂神社の社殿―国宝クラスの大迫力

出雲大社より古い!? 松江の神魂神社


岩の階段を上るとそこは、神秘的なオーラが漂う別世界。湧水が流れる苔のむす岩、ここで参拝客は独特な竹細工の柄杓(ひしゃく)で手を洗い清めます。

出雲大社より古い!? 松江の神魂神社


この岩の横から始まる急勾配の階段が、境内へと導いてくれます。階段がきつい場合は、向かって左側に女坂があるので、そちらを利用すると良いでしょう。

出雲大社より古い!? 松江の神魂神社


階段を上りきると、そこには視界に入りきらないほどの大迫力の本殿が控えていました。1346年に建立された現存する最古の「大社造」と呼ばれる高床様式で、昭和27年には国宝に指定されています。威風堂々とした本殿に畏敬の念を感じる参拝客も多いのも納得がいきます。


これまで数多くの神社に参拝してきましたが、必ずしも常に本殿自体に強いエネルギーを感じるわけではありません。しかしながら往年の装飾が薄れ、もはや木肌だけの本殿でありながらも、その姿からは神々しさが放たれているようでした。

出雲大社より古い!? 松江の神魂神社


出雲大社と比べて装飾は至極控えめ、むしろ風雨にさらされた質素な境内ですが、この自然美こそが凜とした佇まいの源と言えるでしょう。そんな神魂神社の厳粛なご神気に、筆者も含め参拝客が心を奪われ、自ずと頭を垂れたくなるのです。


次の項目では、神魂神社の歴史やご祭神など詳しくご説明していきますね。

【神魂神社のご由緒】出雲大社よりも古い!?

出雲大社より古い!? 松江の神魂神社

ご由緒

上述の神魂神社の本殿は1346年の建立ですが(16世紀に修繕改築)、神社自体の創建はさらに古い時代に遡ります。なんと神話の時代、出雲国造(いづもこくそう)の祖・天穂日命(あめのほひのみこと)がこの地に降臨したことが由来と言い伝えられています。

【ご祭神】

・伊弉冊(いざなみ)大神

・伊弉諾(いざなぎ)大神


ご祭神は、すべての命を生み出した親神様。


天穂日命の子孫は代々、出雲国造としてこの地の祭祀を担っており、出雲大社とも深い関わりがあります。元来神魂神社があるこの地域は、古代出雲国家の中心地だったため、出雲大社が建てられる以前は祭祀の中心地でもありました。神魂神社の周辺には八重垣神社、熊野大社、真名井神社、六社神社、揖屋神社などの古社が鎮座していることからもその歴史が窺えます。

出雲大社より古い!? 松江の神魂神社


出雲大社は言うまでもなく歴史が深く、この地域の中で最高位の神社ですが、神魂神社はまさに、出雲大社創建前の古代信仰のパワースポットと言っても過言ではありません。


そんな神魂神社は本殿以外の摂社末社も、熊野社、伊勢社、杵築社など錚々たる神様達が揃っています。今回は紙面の都合上独断と偏見で2つに絞ってご紹介します。

貴布禰稲荷両神社

出雲大社より古い!? 松江の神魂神社


こちらは貴布禰(きふね)神社と稲荷神社が一つになったお社です。「一棟二社」の建築様式は非常に珍しく、重要文化財にも指定されています。


【ご祭神】

・貴布祢社祭神:闇龗神(くらおかみのかみ)

・稲荷社祭神:倉稲魂神


龍神とお稲荷さんが合祀されているからでしょうか、本殿よりもはるかに小さいお社ですが、強い存在感を放っていました。

神籬(ひもろぎ)

出雲大社より古い!? 松江の神魂神社


個人的に一番印象に残ったのが、この神籬でした。神籬とは、神社や神棚以外の場所で祭祀を行う際に設けられる、神様を迎えるための一時的な依り代を指します。原始的な宗教儀式の名残が感じられ、素朴な作りではあるものの人を惹きつけるエネルギーを放っています。その証拠に、筆者もなぜかしばらくここから離れられませんでした。

●神魂神社

島根県松江市大庭町563

古代出雲国家を感じるいにしえの里「風土記の丘」

出雲大社より古い!? 松江の神魂神社


神魂神社が位置する松江市の南の大場地区は、島根県を代表する史跡などが集中しており、研究により「古代出雲」の中心地だったことが解明されています。ご神気の強い神魂神社さることながら、周辺にはいくつもの小高い丘が見られ、その中には古墳跡も含まれており古代の面影を今に伝える土地なのです。

出雲大社より古い!? 松江の神魂神社


神魂神社から国道へ向かう途中にある「風土記の丘」は、そんな古代出雲の歴史を肌で感じられる絶好のスポット。ぜひお参りの際に合わせて立ち寄っていただきたいです。

出雲大社より古い!? 松江の神魂神社


資料館には古墳の発掘された重要文化財が所狭しと並んだ展示室に加え、屋外には古墳も目の当たりにできるというなんとも充実した展示が魅力的。歴史好きの方ならきっと心躍る体験になるはず!

出雲大社より古い!? 松江の神魂神社


八雲立つ風土記の丘

島根県松江市大庭町456

・開館時間

9:00~17:00

・休館日

火曜日・年末年始

・公式サイトで詳細要確認

アクセス

出雲大社より古い!? 松江の神魂神社


最後は気になる神魂神社へのアクセス方法について。近辺に電車の駅が無いため、バスまたはタクシー利用となります。

①JR松江駅からバス

・松江市営バス(かんべの里行)終点下車、徒歩3分。

・一畑バス(八雲行)約18分、風土記の丘入口下車徒歩10分

②JR松江駅からタクシーで15分

出雲大社より古い!? 松江の神魂神社


筆者は一畑バスを利用しました。宿泊先のホテルが松江しんじ湖温泉駅に近かったので、こちらのバス停から八雲行きに乗車して向かいました。途中で松江駅にも停車したので、どちらも利用できるので便利ですね。


ただし、バス停は国道沿いのため、そこから上記の風土記の丘の前を通り、10分強歩く形です。筆者参拝時は曇天に強風で「これは何か試されているんだろうか!?」と思いながら歩みを進めていました。


また松江方面へ戻るバスの本数も少ないので、悪天候の際は無理をせずタクシー利用がオススメです。