大人気で連日長蛇の列を作っているスイスパビリオン。日本人にとってスイスといえば、ハイジとチーズの国。でも実は最先端技術の国でもあるんです。スイスパビリオンでは「人間拡張(Augmented Human)」、「生命(Life)」、「地球(Planet)」、の3つのテーマに沿った展示が入れ替えで予定されていて、6月12日からは「生命(Life)」がスタート。日本人の多くが悩まされている花粉に関するAI技術も! 企画展が行われている3つ目の展示室では、ぜひスイスの持つ最先端技術に注目してみてください!
白い球体が重なる美しいスイスパビリオン
スイスパビリオンは、白い球体が重なるように建てられています。「1970年の大阪万博でも、スイスのパビリオン建築は素晴らしかった!」と当時を知る人たちの記憶をよみがえらせるほどの美しさが印象的。
この球体の膜は特殊な材質で、重量は400kg以下。従来の素材で作る建造物と比べると1%程の重さしかないそうです。

日本人にとってはスイスといえばアルプス、ハイジ、チーズあたりをイメージするかと思いますが、今回の万博のパビリオンのコンセプトは「ハイジからハイテクへ」。最初、韻を踏んだ言葉遊びかと思ったのですが、確かに昔はハイジがイメージでしたが、最近のスイスのイメージは医療や技術に変わりつつあるのを感じます。
シャボン玉がふわりと舞う癒しの空間
1つ目と2つ目の球体展示室は癒し系の空間で、1つ目ではスイスの文化や技術革新が美しい切り絵で紹介されています。

二つ目はシャボン玉がふわふわと漂う空間で、軽量・球体のパビリオン外観と呼応しているようにも感じられます。夢をシャボン玉に乗せて飛ばすイメージの体験型の空間で、実際にシャボン玉が作られるマシンに夢を伝えると、足元の空間からシャボン玉が生まれますよ。ぜひ体験してみてくださいね。
最先端技術の展示が行われる空間
そして次の3つ目の空間はガラッと雰囲気が異なり、ここではスイスの最先端技術に触れることができます。

万博会期中3つのテーマで展示入れ替えされ、6月12日からは「生命(Life)」がスタート。初日にはロジェ・ドゥバッハ駐日スイス大使の挨拶や、研究者からの解説も。

「難しいことはちょっと…」と思われる方でも、展示方法が美しいので目を奪われること間違いなし!
このアートのような美しい球体「ブロッホ球状の量子ビット(by NCCR SPIN)」は、半導体量子ビットが組み込まれたチップで作られたもので、量子の世界が芸術的に表現されています。医療の最先端技術も多く展示されていて、ぜひ次世代を担う若い人たちにも見ていただきたい。

花粉症の人にとっては大変興味深い研究も。花粉症は日本の国民病だと思っていたのですが、世界でも人口の20%以上が花粉症に悩んでいるそうです。展示では、スイスのスタートアップ企業 Swisens が開発した、AIを活用したリアルタイムの花粉測定技術も紹介されています。

こちらの画像は「チップ上の脳神経回路網(by ドゥンキー智也/MaxWell Biosystems AG)」の展示。スイスパビリオンの企画展は、万博が日本で開催されていなかったら知ることのなかったかもしれない、スイスの数多くの最先端技術に出会える場所のひとつです。
ハイジカフェも見逃せない!
スイスパビリオンには展示室の他にも人気のスポットがあります。球体が重なる最上部にある「ハイジカフェ」は、眺めが良いので人気のフォトスポットになっています。入口はパビリオンとは別にありますので、列が短い時間帯を狙って訪れてみてくださいね。

フード提供時間には、スイスのさまざまな郷土料理に日本の味を加えたフュージョン料理を楽しめます。

万博会場内での飲食は高いと言われていますが、ノンアルコールカクテルも1,300円とリーズナブルでしたよ。