「君はアイスランドの音楽、すきだとおもうよ。」
アイスランド

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特別企画「tripro VOICE アイスランドWEEK」
アイスランド総合研究所の企画「アイスランドに関する記事募集」でご応募いただいた記事のうち、「特別賞」「優秀賞」に輝いた記事を掲載しています。
今回の記事は「優秀賞」に輝いた、小林 郁香さんによる「君はアイスランドの音楽、すきだとおもうよ。」 です。

 

「君はアイスランドの音楽、すきだとおもうよ。」 と、半強制的に渡された数枚の CD。

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いけ好かない言い回しだなと内心思いつつ、
帰宅後、とりあえず、の、
再生。

翌日には、同じものをすべて買い揃えていた。

ここが、わたしとアイスランドの最初の出会い。

なぜかはわからない。
彼(彼女)らの音楽を聴くと、壮大なイマジネーションの中に放り込まれ、
包み覆われ、深く広く、惹きこまれていく。

アイスランドミュージックは不思議だ。
どこか懐かしくもあり、放牧的であり、
神聖でもあり、家族的。
そうかと思えば挑戦的、実験的でもある。

特徴が、掴めない。
一人(一組)のアーティストが様々な楽器を用いたりするし、
曲ごとに、ジャンルを変えたアプローチをしたりする。
曲ごとどころか一曲の中ですら、それをへーきで成してしまう。
また、グループという垣根も越えて、
本当に多種多様、変幻自在なバンド編成を行っている。
そもそも、ジャンルやグループや表現方法に対する垣根など、
そんな概念すらないのかもしれない。
バラバラで統一性がないようでいて、すべてが心地よく融合している。

<伝統的で新しい>

これこそが、アイスランドの音楽性。
なのかもしれない。

自由。寛容。柔軟性。

そこから生まれるのであろう
<無限の独創性>
に、わたしは虜となったのだ。

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アイスランド音楽に出会ってから、わたしの頭と心が、アイスランドに関する知識を求め始めた。
自然、伝統、暮らし、歴史、言い伝え・・・
触れるにつれ、ますますアイスランドという国の、
幻想的な美しさ、荘厳さ、神秘性に、惹かれていった。

この頃には、
アイスランドはわたしにとっての<理想郷>となっていた。

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子どもの頃から絵本や本、おはなしがすき。
そこからあらゆる世界を想像すること、空想するのがすきだった。
魔法とか、妖精とか、悪魔とか、怪物とか、
そういうものの存在を、信じてた。

今だって、「いたらいいな」と思ってる。

アイスランドはそんな無邪気さ、素直なこころを呼び起こしてくれる。

アイスランドでは、ほぼ 80%の人が妖精の存在を信じていると聞いていた。
「まさか」とは、思っていたけど、

行ってみたらわかる。

ここにはいるかも。って、
いてもおかしくないな。って、

思えるから。絶対。

海外に行ったことのなかったわたしは、二十歳で初海外に行くと決めていた。
その記念すべき、初海外こそ、アイスランド一人旅。
二十歳の冬、ついにわたしはアイスランドの地に、この、足で、立ったのだ。

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壮大で、神聖なる大自然。
人を寄せつけまいとするかのごとく圧倒的で、
すべてを受け入れ包み込むがごとく寛容的。

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アイスランドの地に立つと、とてつもなく大きなエネルギーを感じることができる。

大地から。空から。太陽から。
空気から。水から。光から。

<生命力>に溢れた場所。

「すべての源」のような場所。

その感覚は、「国」という概念さえ、忘れさせる。
そんなものは、超越している。

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ここは「地球」。
宇宙の中の、ある惑星。

そんな感覚。

あらゆるものの、うまれたまま、ありのままの「存在」
を、実感できる場所。

「すべてはここから。」
そんな気分になれる場所。

毎朝、毎瞬、「うまれたて」。

<すべての原点。>

アイスランド滞在中の、
すべての時間、一瞬一瞬が、かけがえのない宝物。

その中でも、わたしにとって特別な時間。
深夜から早朝にかかる時間帯。秘密のひと時。
わたしは、普段からこの時間帯がすき。
世界をひとり占めしているような気になれるから。
どこかに旅にでかけたら、一番わくわくする時間。

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ベッドを抜け出し外に出る。
レイキャヴィクの街を歩く。
明るい声や音楽も聞こえる。

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さらに歩いて、

よりひと気のない、街明かりの届かない、静かなところ。

「今はわたししかいないから、出ておいでよ」と、
わたしが呼びかけ、風が答える。
それに合わせて、
空が、雲が、星が、月が、
おしゃべりを開始する。

見上げると、そこにはオーロラ。
こんなにもさり気なく現れるなんて。
なんてクールなヤツなんだ。

レイキャヴィクでもみえるんだなぁと感心したけど、 もちろん生まれて初めてのオーロラ体験だったけど、
でも、わたし、今日、ここで、
きっと会えると思っていたよ。

あれから 6 年。

さぁ「ただいま」を、言いにいこう。

魂が、呼ばれ続けている気がするんだ。

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