アイスランドに行こう!
アイスランド

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特別企画「tripro VOICE アイスランドWEEK」
アイスランド総合研究所の企画「アイスランドに関する記事募集」でご応募いただいた記事のうち、「特別賞」「優秀賞」に輝いた記事を掲載しています。
今回の記事は「優秀賞」に輝いた、遠藤 剣士さんによる「アイスランドに行こう!」です。


陽が昇る前に、外に出たいと思った。

低角度から大地を照らしはじめる光に瞼を細める。雲間からの御光は、アイスランドの南西部・フルージルという荒野と、色を失った小さな町に、徐々に色彩を与えていく。群青が占める空が、日本と比べて巨大だ。新鮮な空気で身体が歓喜を上げている。ここは欧州の最果ての国、アイスランドだ。

降り立った時期は初秋、同国では九月だ。国名とは名ばかりで、体感温度は日本の紅葉期、と言ったところ。寒さで警笛は鳴らないし、日照時間も充分過ぎるほど長い。

ケフラヴィーク国際空港からフルージルまでの二時間は、旅路への期待を膨らますように暗闇と化している。漆黒に岸壁と大地、山と丘が連なり、麓には村落が溶けている。

アイスランドは、北海道と四国を合わせた程度の大きさで人口三十二万人の小国。高福祉国家で天然エネルギー先進国として有名で、歴史に深い誇り高きヴァイキングの子孫だそう。自然色彩の少なさに反発してか、静かな原色に溢れた北欧デザインのセンスが国中に溢れる。

旅は、フルージルからゴールデンサークルという有名な観光エリアから始まる。世界遺産シンクヴェトリル国立公園では地球の割れ目で有名なギャウをウォーキングし、ストロックルでは間欠泉に驚嘆し、黄金の滝を意味するグトルフォスでアイスランドのスケールを習う。二日目から大自然に目を奪われるだろう。

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旅は、三日目を迎える。
アイスランドは火山の国。地球規模の火山エネルギーに支配された南部アイスランドは同時に、欧州最大の氷河を持つ。「火と氷」、この相反する対極を目前にする事ができる。
流れ落ちる滝の裏を歩けるセリャラントスフォスや、落差六十メートルを誇るスコゥガフォスの水源は、車窓から時折姿を覗かせる氷河だ。反して、大地の色が茶色からグラデーション状に変化して黒に近づく。

執拗に風が全身を包む奇岩ディルホゥラエイでは、漆黒に支配された黒砂海岸に白波が打つ。天空を目指した岩が海から突き出ている荒々しい大西洋を、レイニスドラゥンガルと呼ばれる柱状節理の岩棒群に座る子供が、笑みを浮かべ座っていた。

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キルキユバイヤルクロイストゥル、というアイスランドらしい難解な名前の土地に泊まる。この国の魅力で、忘れてはならないのが夜空を彩るオーロラである。

全国土をオーロラベルトに覆われたアイスランド。宿泊場所と季節を選べば毎晩オーロラのチャンスがあり、出現時間も身体に優しい。メキシコ湾流の影響で、オーロラ観測地としては気温が高く、世界で最も楽に観測できると評する人が多い。

宿泊したホテル・ラキは、ホテル周辺からはもちろん、ホテルの屋上からオーロラ天体ショーを期待できる。秋から春までのアイスランドでは、暗闇が支配する事はオーロラ観測の始まりを意味する。

オーロラは、時に色薄く、時に失望させ、時に上空を靡き踊り、破裂する。全視界を満たす星空に、何度出現を祈ることだろう。時折、流れ星が落ち、星も存在をアピールしていた。

青と黒の融合が楽しめる、アレッチ氷河の七十倍の面積を誇る欧州最大のヴァトナヨークトル氷河や、切り取られた断崖絶壁と執拗に繰り返されるフィヨルド地帯に小さな住居が重なるフォトジェニックな東部アイスランド、北部の月面地帯を思わせるダイヤモンドリング観光エリアや風光明美なミーヴァトン湖、そして世界最北の首都にして小さく美しいレイキャビク。世界自然美の縮図がここにある。

朱さを失う夕焼けに、色彩豊かな明日の情景が脳裏に浮かぶ。

アイスランドでの旅は続く。

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