バナナとワニだけじゃない、伊豆の「熱川バナナワニ園」には何がある?
日本

アマゾンマナティー

筆者の地元にある「熱川バナナワニ園」は伊豆の人気観光スポットの1つですが、名前から連想するに園の大半が”バナナ”と”ワニ”で埋め尽くされていそうですよね。

確かに園のメインは”バナナ”と”ワニ”で間違いないのですが、実はここ「熱川バナナワニ園」には珍しい植物や希少価値の高い動物たちが沢山暮らしているんです。

そこで今回は”バナナ”と”ワニ”に興味がないあなたでもつい足を運びたくなる「熱川バナナワニ園」の見どころ&知られざる魅力を、動物大好きな筆者目線でご紹介します。

やはりまずはワニ! ワニ! ワニ!

バナナワニ園
「熱川バナナワニ園」は「本園・ワニ園」「本園・植物園」「分園・果樹園」の3園に分かれています。

今回は”ワニ”以外の見どころをご紹介するつもりでしたが、やはり主役の”ワニ”は避けては通れないようで、チケットカウンターは「本園・ワニ園」の入場口にあります。

早速チケットを購入して、お目当ての動物たちに思いを馳せつつ「熱川バナナワニ園」探検スタート!
ワニ
ワニ
ワニ
ワニ
当園では絶滅の危機に瀕している貴重なワニを、世界でもトップクラスの17種(交雑含む)、約140頭も飼育しています。ここに来たら上半身が浮いている立ったワニを探してみてください。

普段は獰猛なイメージのワニが脱力している姿を見ていると、なぜかとても癒されます。ダイナミックなワニのお食事シーンを鑑賞できる「ワニのエサやり」や、冬季を除いて開催されている「ワニのふれあいコーナー!」も気になるところです。

※ワニのイベントスケジュールはこちら
ワニ豆知識
ワニ豆知識
園内にはあちこちにワニの豆知識が掲示されているので、ワニ博士になれそうです! それにしてもワニの噛む力は動物界最強の1t以上って、想像を絶する力ですね……。
ホウシャガメ
「ホウシャガメ」
アリゲーターガー
「アリゲーターガー」

ワニだけしかいないと思われた「本園・ワニ園」の中にはなんとカメや熱帯魚がいました。ちなみに当園の隠れた人気者、大型インコの「オオバタン」もこちらでワニたちと共に暮らしています。

是非通りすがりにおしゃべりで元気な「オオバタン」に話しかけてみてください。機嫌が良ければ得意のダンスを披露してくれるかもしれませんよ!

日本でここだけ!「アマゾンマナティー」

アマゾンマナティー
筆者が注目していた、日本ではここでしかお目にかかることのできない「アマゾンマナティー」の「じゅんと」。「本園・ワニ園」の向かいにある「本園・植物園」に展示されています。

「じゅんと」という名前には、「アマゾンマナティー」の生息国であるブラジルの共通語、ポルトガル語で「一緒」という意味があるようです。

国際自然保護連合の危急種に指定されている「アマゾンマナティー」が日本に来て、私達と一緒にいてくれて嬉しい気持ち、これからもずっと一緒にいたい気持ちが「じゅんと」という名前に込められているようで、「じゅんと」は地元の小学生たちからも深く愛されています。
アマゾンマナティー
来園当時推定6歳だった「じゅんと」ですが、現在は飼育48年目となり推定54歳になりました。とても人懐っこい性格で、体長240cm、体重300kg、胴回り175cmのとても大きな体を持っています。
アマゾンマナティー
アマゾンマナティー
つぶらな瞳と愛嬌のある顔が特徴の「マナティー」は、犬や猫のように背中を撫でると喜ぶようです。

外敵から身を守る防御手段が何もないために昼は水の中でじっとしていて、呼吸をするときに鼻の穴だけを水面に出して静かに音も立てずに浮き沈みをする、争いとは無縁の温厚な動物「マナティー」を見ていると、とても心が落ち着きます。

と同時に、彼らが野生の中で生きていくのはあまりにも過酷なのでは?と心配になってしまいます。

※「マナティー」は噛みつくことは出来ますが、歯のあるところまで口が開かないため、噛まれても痛くないようです。特技は色々な泳ぎ方をすることです。
アマゾンマナティー
「じゅんと」の水槽では、毎日午前10時30分と午後2時に「エサやり体験&なぜなぜ教室」を開催しています。

ゾウに近い仲間である「マナティー」は水中で最大級の大きさを持つ草食動物であり、「じゅんと」は1食に約2時間もかけてゆっくりと食事します。また、「じゅんと」の1週間分のアカをゴシゴシと洗い流す「マナティーのアカスリ」を毎週金曜日に観察することができます。

※「アマゾンマナティー」のイベントスケジュールはこちら

日本でここだけ!「ニシレッサーパンダ」

「レッサーパンダ」に2種類いるって、知っていましたか?

続いての日本でここだけ!はあまりにも可愛すぎる「ニシレッサーパンダ」です。

実は「レッサーパンダ」にはヒマラヤに住む「ニシレッサーパンダ」と、中国の「シセンレッサーパンダ」の2種類がいて、当園は日本で唯一の「ニシレッサーパンダ」を飼育している動物園なんです。

飼育数も15頭と国内有数で、繁殖にも力を入れています。「熱川バナナワニ園」でまさかの「レッサーパンダ」が見れるなんて、知らなかった人も多いのでは?
レッサーパンダ
レッサーパンダ
「ニシレッサーパンダ」が暮らす「分園・果樹園」は「本園」から少し離れたところにあるため、「本園」と「分園・果樹園」を結ぶ無料シャトルバスに乗って移動します。運行時間は片道約3分。

「レッサーパンダ」をこよなく愛する筆者は、バスを飛び下りると駆け足で「レッサーパンダ」たちのもとへ。やっぱり「レッサーパンダ」は何度見ても可愛くて飽きません。

今だけ! 3つ子の「赤ちゃんレッサーパンダ」に注目

レッサーパンダの赤ちゃん
レッサーパンダの赤ちゃん
レッサーパンダの赤ちゃん
おや、これはもしや?! そう、筆者のお目当ての可愛さMAXの「赤ちゃんレッサーパンダ」です。

今「熱川バナナワニ園」に行くと、なんと「ニシレッサーパンダ」の3つ子の赤ちゃんを見ることができるんです! 3つ子のうち、この日動いている姿を見ることができたのは1頭だけですが、まるでぬいぐるみのようです。

※写真がどの子かは不明
命名
3つ子ちゃんには新幹線の名前が付けられていました。「こだま(メス)」「つばさ(オス)」「かがやき(オス)」というラインナップは、子供たちにとってはすごく馴染みのある名前なのですぐに覚えてもらえそうです。

ただし顔を見分けるのは難易度が高めです。2017年7月8日に誕生した3つ子ちゃんたちは、現在スクスクと成長中です。

※「こだま」は体が小さいため、大事をとって別で飼育しているようです。
レッサーパンダ子供
レッサーパンダ子供
レッサーパンダ
みつばとよつば
ちなみに3つ子ちゃんには、双子の姉がいます。まだあどけなさの残る優しい顔の女の子「よつば」と「みつば」もお見逃しなく!

※写真がどちらかは不明

「レッサーパンダ」のお食事風景は必見!

レッサーパンダ
レッサーパンダ
レッサーパンダ
「熱川バナナワニ園」では、開園中に2回も「レッサーパンダ」のお食事タイムに遭遇できるチャンスがあります。1回目は午前9時~10時、2回目は午後3時~4時になります。

写真は食事の寸前にお腹が空いてうろうろしている「レッサーパンダ」の姿ですが、実際にリンゴなどをかじっている姿は悶絶するほど可愛いので、是非皆さんに見ていただきたいです。しかも「熱川バナナワニ園」の「レッサーパンダ」の展示は、距離感がかなり近めです!

※「ニシレッサーパンダ」の3つ子ちゃんの命名を祝して2018年2月28日まで開催中の「冬のレサパン祭り」も要チェック!

他にはどんな動物たちがいるの?

「熱川バナナワニ園」には様々な動物たちが点在しています。
キュウカンチョウ
「キュウカンチョウ」の「究(きわむ)」
サンショウウオ
「オオサンショウウオ」
フラミンゴ
「フラミンゴ」
ゾウガメ
「アルダブラゾウガメ」

あえて園内MAPをしっかり見ずに、植物の温室を通り抜けた先にはどんな動物がいるのだろう?と想像を巡らせながら園内散策すると、本当にジャングルの中を冒険しているみたいでとても楽しいです。

森林浴をしながら動物鑑賞もできるユニークな動植物園

動物好きな筆者目線で見た「熱川バナナワニ園」は個性的なおもしろ動物園というイメージですが、れっきとした植物園でもあります。
植物
バナナ
池
睡蓮
星の王子様
植物のことまでここで紹介し始めるときりがないので割愛させていただきますが、普段はあまりお目にかかることのない珍しい植物の数々は、とても興味深いです。

ついつい足を止めてしまう誘惑だらけの「熱川バナナワニ園」は3園合わせるととても敷地が広いので、ゆっくりと時間をかけて見ることをおススメします。

他の動物園とは一線を画する風変わりな動植物園で、オンリーワンの動物たちと出会えるトキメキを是非皆さんにも味わっていただきたいです。

「熱川バナナワニ園」
アドレス 静岡県賀茂郡東伊豆町奈良本1253-10
アクセス 伊豆急行線「伊豆熱川駅」から徒歩1分
※詳しいアクセス情報はこちら
営業時間 8:30~17:00 最終入園 16:30 ※年中無休
入場料金 大人:1,500円 子供(4歳~中学生):750円 4歳未満:無料
※「本園・ワニ園」「本園・植物園」「分園・果樹園」すべてご覧いただけます
公式HPはこちら

この記事を書いた人

Makiko Suga

Makiko Suga海洋生物の素人スペシャリスト/動物&自然オタク/世界中の秘境地&穴場スポットマニア

幼少期に有名なイルカの研究家と運命的な出会いを果たす。以来海洋哺乳類に魅せられ、海洋生物学者への道を志すが挫折。その後は海洋生物とは無縁の生活を送っていたが、2015年に海洋生物の宝庫であるカナダに留学。あるクジラとの出会いが自分の人生を変える。子供の頃の夢を追い続けながら世界に目を向けている永遠の旅人。得意分野は自然、動物関連だけにとどまらず、多岐にわたる。

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