TRIP'S(トリップス)

【トリップス】全て現地取材
本物の旅人のための旅Tips

わざわざ列車で旅をする楽しさが「Amtrak」には詰まっていた

展望席

Vancouver Station
海外に行ったらついついやってみたいと思ってしまうのが列車の旅。飛行機を利用すればわずか数時間で行くことのできる距離をあえて列車で行くことの醍醐味と言えば、景色だったり出会いだったり非日常的な空間だったりと色々です。
私は列車の中に流れるそのゆったりとした時間がとても貴重なものに思えてなりません。今回は海外では初のひとり列車の旅(バンクーバー~カリフォルニア州)に挑戦してみましたが、総合乗車時間が24時間以上なのにも関わらず、退屈することなくAmtrakでアメリカ横断の旅を楽しませていただきました。
皆様にも退屈しないAmtrakの楽しみ方を伝授させていただきます。

Amtrakってどんな列車??

AMTRAK
全米を走る旅客鉄道”Amtrak”。
名前の由来は基本的に”America”と”Track”(線路、軌道などの意味)のふたつの言語から合成されたもののようです(“Travel”という語の意味もあるといわれています)。一部走っていない州はありますが、主要な都市(モントリオール、トロント、バンクーバーも含む)からは本数は多くないまでもほぼ毎日運行しています。乗り換えや列車の組み合わせ次第では自由自在な旅のアレンジが可能。

いざ、出発!!

Pacific central station
旅の始まりはバンクーバーのPacific Central Stationから。
Pacific central stationは長距離のバスディーポとAmtrak鉄道駅が一緒になったいわば交通の要となる重要な駅です。
時刻表
バンクーバー発バスとAmtrak CASCADES号(バンクーバー〜シアトル〜ユージンを結ぶ昼行列車)の時刻表。

Pacific Central Station
1150 Station St, Vancouver, BC V6A 4C7 カナダ

Google Map

バンクーバーからポートランドへ

seat
最初に乗り込んだのはAmtrak CASCADES号。
いざ列車に乗り込むとシートは見ての通り座り心地抜群。
朝食
車内売店で朝食を購入。
美しい車窓を見ながら食べる朝食は格別に美味しかったです。
海
海沿いをゆっくりと走行するため、幻想的な景色に出会えます。
なんと車窓からイルカを発見して大興奮。
車窓
頭の中では”世界の車窓から”のテーマ曲が流れている状態です。
ホワイトロック
アメリカとの国境近くのホワイトロックは人気の街。
ちなみに国境超えの際に係員が車内に乗り込み乗客のパスポートをチェックするのですが、国境周辺の写真を撮っていたら画像削除を要求されてしまいました……。
ポートランド
バンクーバーからシアトルを経由し、ポートランドに到着。
早朝に出ても到着は夕方近く。シアトル~ポートランドの距離はバンクーバーからシアトルの距離よりも短いので、お昼を食べてまったりしているうちに気が付いたら到着しています。車内の売店にはランチ限定メニューやビールもあり、楽しい旅行気分が味わえます。

Union Station
800 Northwest Sixth Avenue, Portland, OR 97209

Google Map

ポートランドで次の日の長距離移動に備え休息

Powell’s Books
夕方頃にポートランドのユニオン駅に到着し、ロサンゼルス行きの列車が出発するのは翌日の午後。
ということでポートランドで一泊し観光を楽しむことに。
ポートランドの名物本屋さん”Powell’s Books”へ行ってみたり、
レストラン
美食の街で有名なレストランに行ってランチを食べてみたり。
充実したひとときを過ごしました。

いざ、カリフォルニア州へ!!

電車シート
再びポートランドのユニオン駅に向かい、今度はCoast Starlight号(シアトルから西海岸を横断し、ロサンゼルスまでを結ぶ寝台車両ありの夜行列車)に乗車。
普通座席を予約していたにも関わらずこのゆったりスペース。さすがアメリカ規格です。
さて、ここからが長い!! 目的地のデービス駅まで16時間以上かかります。

展望車で旅の出会いを楽しもう!!

展望席
車内を探検してみると、展望車を発見!!
ビール
さっそく売店でビールを買って展望席に座ってみました。
この車両は予約した座席の種類に関わらず、誰でも使用することが可能です。ただし盗難には要注意。自分の座席に貴重品を置いていくことは避けましょう。
ミュージシャン
展望車はいわば旅人たちの社交場。
展望席にひとりで座っていると色んな人に話しかけられて全然退屈しません。写真は自称ミュージシャン(プロだったらごめんなさい……)のおじさん。展望車の中でミニライヴを披露してくれました。これには展望席に乗車していた他のお客さん達からも温かい拍手が。
のどか
車窓から見える景色がのどかで素敵です。
パノラマで景色が見渡せる展望車を夕暮れまで満喫したあとは、夕飯の時間まで自分の座席で待機。

夢の食堂車

食堂車
そして待ちに待った食事の時間!! 食堂車のある列車で食事をするのは子供の頃からの夢でした。
食事
メニューの選択肢はあまり多くなく値段もちょっとだけ高めですが、想像以上に美味しい!!
食堂車での食事を希望する場合は、列車が発車してすぐに入る車内のアナウンスに耳を傾けていてください。アナウンス後食堂車のクルーが座席の方まで来てくれるので、予約したい旨を伝えましょう。

快適な夜を楽しもう!!

ビール
食堂車での食事を楽しんだ後は、売店でビールを買って再び座席に戻り読書をしていると……どんどん乗客が降車して、最初は満員だった車両がスカスカに。1席でも充分なスペースなのに隣も空き、後ろも空き、これはチャンス! と思い大胆にリクライニングをかけてみるともはやベッド状態。
こんなに快適な夜行列車がこの世にあるなんて……と思いながら深い眠りにつきました。

目的地に到着

気が付けば早朝に目的地のカリフォルニア州デービスへ到着。
心配していた16時間以上の旅もあっという間でした。
 
いかがでしたでしょうか?? 
Amtrakの魅力、お分かりいただけましたでしょうか?? ちなみに私はこれ以来列車の旅にすっかりハマってしまい、第2弾も企画中です。
なんせAmtrakは全米を走っていますから、夢は広がります。

Davis Amtrak Station
260 Cousteau Pl, Davis, CA 95618
Amtrak公式HPはこちら

Amtrakでの思い出

カナダのバンクーバーで1年間の留学を終え、アメリカに住んでいる親戚を訪ねてから日本に帰ろうと思い企画したのがこのAmtrakでアメリカ横断の旅でした。
バンクーバーとの別れがあまりにも辛く、ポートランドまでは車窓から見える景色に感動しながらも涙が止まりませんでした。
ポートランドから目的地のデービスまでは泣く時間もないぐらいひっきりなしに旅の仲間達と喋ったり、この不思議な空間にいる"いま"を楽しみました。列車には様々な人が色々な"想い"を抱えて乗っていました。人々の生き様が見えて、同じ時間を共に過ごした仲間達にやけに親近感を覚えました。
このときに気が付いたのは日々時間に追われてちゃんと人と向き合えていないということでした。
この列車での出会いが、同時に自分のことを見つめ直すいいきっかけにもなりました。
ありがとう、Amtrak。
Amtrakでの思い出

この記事を書いた人

Makiko Suga

Makiko Sugaライター/ツアーガイド/バックパッカー

幼少期に有名なイルカの研究家と運命的な出会いを果たす。以来海洋哺乳類に魅せられ、海洋生物学者への道を志すが挫折。その後は海洋生物とは無縁の生活を送っていたが、昨年海洋生物の宝庫であるカナダに留学。あるイルカとの出会いが自分の人生を変える。子供の頃の夢を追い続けながら世界に目を向けている永遠の旅人。